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内容説明
総合商社。それはじつはバブル期以降の急成長業界であり、「ポストバブルの勝ち組」である。伊藤忠商事、住友商事、丸紅、三井物産、三菱商事。バブル崩壊以降、五大商社のすべてが、吸収合併もされず、会社名も変わらず、とりわけ2001年以降、利益もバブル発生前の約10倍に拡大させてきた。誰もが知っているけれど、実態はよく知らない総合商社。その本当の姿を知ると、ビジネスの本質も見えてくる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オサム兄ぃ
9
総合商社が「ポストバブルの勝ち組」だなんて、知りませんでした。トップ5社は吸収合併も社名変更されず、利益はバブル発生前の数百億円から数千億円へと10倍程に拡大したそうな。大蔵省護送船団 = 銀行・証券界の劇的再編と比べれば分かるが、デフレに苦しみ「失われた」10年、15年、20年を過ごしている日本では驚くべきことだ。どうしたらそんなことが出来るのか、その秘密を本書は分かり易く教えてくれる。2タイトル目の+α新書。編集に工夫があって好ましい。こんな良書が出せるのだから、下らないヘイト本などやめりゃいいのに。2018/01/02
たこ焼き
8
多様性と変化、新しいことへの好奇心。一つの商材を突き詰めて多様な経験をつむと深い洞察を得る。連結会社の利益に出資比率をかけた金額で利益を算出している(子会社から一円も本社に実際はキャッシュをもたらしていなくても)なのでキャピタルゲインを目的としておらずその会社の利益を出すことが目的になることが投資会社との違い。この特徴により利益が大きくてもキャッシュが入らない持分方利益が大きくなるリスクがある。商社は色々な稼ぎ方があり、売買で稼ぐ、投資で稼ぐ、子会社に出て行って稼ぐなど。2024/02/28
hiyu
8
「商社」について、イメージしていたのは、もはや昭和のそれに近かったのが正直なところ。本書を読むに随分そのイメージが覆されたような気がする。ところどころで懐古の情が出てくるのはややお約束的な印象ではあるが。それにしてもどうしてこのタイトルにしたのだろうか。2018/08/20
葉
8
帯の売上0でもボーナスが良い営業部の種明かしは、現在の商社の業績評価の基準は本社単体の売上高ではなく、連結決算の当期純利益(税後利益)になっており、営業部ごとに計算している連結当期純利益さえいい数字が出ていれば、売上高が0でもいい点数がついてボーナスをたくさんもらえる。商社はそのまま英語表記で出てくるらしい。商社はタコツボ人事と批判されることもある。管理職は、残業せずに早く帰れと部下に怒鳴る口調になることもあるという。商人としての総合商社は現代ビジネスに必要となる。5社のデータも載っている。2018/04/13
my
5
Kindle。日本特有の業態で、本質が良く分からない総合商社。子会社の持分利益が総合商社の収益の柱になっており、個人の働きが与える業績への貢献を知ることが難しい。 商人=文化摩擦の解消役。2022/05/17