内容説明
ここは、とある帝国の皇帝執務室の天井裏。その暗闇には、様々な国から来た密偵が大勢潜み――「おや、今日は重役出勤ですな」「腰の調子が悪くてねえ。わしもそろそろ引退ですかな」……と実に平和的に皇帝陛下の監視をしていた。そんな中、新たな任務を命じられ、一度祖国に帰ることになった密偵少女。だが国で彼女を待っていたのは、何と監視していた皇帝陛下だった！ しかも少女は、そのまま皇妃候補として、帝国に連れて行かれてしまい――？ webで大人気の短編を大幅加筆して長編化！ 可愛くて、ちょっとおかしな溺愛ラブストーリー！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絳楸蘭
16
サイトで単発発表したものが面白かったので、その後の話も含め書籍化されたのが嬉しい。純真無垢な密偵が皇帝の皇妃にって、そりゃムチャな！と思ったけど、まぁそれなら…って思えるような展開だった。それにしても、密偵のおじさんたち色々と優秀すぎて、怖いもんなしな状態がステキだ！2013/11/30
りんりん
11
電子書籍屋の推しが強くて購入。面白かった。ヒロインが密偵なのだけど、この職業ってある意味スーパーキャラ。なのに、素直で自分を飾らない素朴な人柄。それが皇帝の癒しになり皇妃へと。真っ直ぐに生きる主人公は気持ちが良い。次巻へ。2017/10/18
シュエパイ
10
なんて愛らしい密偵さんと、存外不器用な皇帝陛下。夕食の場で「いたいのいたいのとんでけー！」にやられましたっていうか、総司令官ーー！！あんた何やってんですかっ（笑）そして直後に起きたネコさんの事件に、その後に皆が悼む様子に、涙が浮かびました……。侍女たちの白いハンカチを衣服のようにまとったまま、お葬式のために皆が手を貸し出すシーンが、心が痛むけれど、とても好きなのです。あぁ、おばかとかすっとこどっこいとか、私もそんな風にののしられたいのです（笑）2013/12/29
紫藤晄
7
WEB版の短編がものすごく好きで、まさか書籍化されるとは思わなかった。序盤部分はWEB版に加筆訂正されているし、その後の展開も面白かった。 作中誰一人とキャラの名前が出てこなかったのには驚いた。『皇帝』『宰相』『○○の公爵』と役職名（？）のみで話が進んでいてすごいな～と思った。もし、続きがあるのならぜひ読みたいです。あ、宰相視線のお話も読んでみたい！！2013/11/30
のんたん
6
話には聞いていたけど、最後まで登場人物全員の名前が出てこないのにビックリ。皇帝が彼女にどうやって惚れ込んだのかは微妙に謎だけど、たしかに可愛らしい密偵少女だわ。幸せに暮らしていく二人を読みたいなぁ。2014/09/05
