ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? 生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来

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ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? 生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来

  • ISBN:9784799321676

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内容説明

テクノロジーの進歩と私たちの理解との間にあるギャップを埋めるにはどうすればいいのか。それを考えるのが本書の目的です。
 第1章は、「テクノロジーが生物学を変えた」として、読者の皆さんが小中学校で習った生物の授業の内容と、今の生物学がいかに異なるものであるか、その理由としてテクノロジーの導入があったことを最初に紹介します。
 第2章では、「ゲノム解析はデータ収集から始まる」として、ゲノム解析では膨大な人々からの膨大なデータが必要であることを示します。ジーンクエストの具体的な取り組みについても紹介します。
 第3章は、「『私』のすべてがデータ化されていく」と題して、ゲノムだけでなく、私たちのあらゆる生体情報をデータ化して解析することで生命の謎を解明しようとする取り組みを紹介します。
 ここまできて、読者の中には「『私』がデータ化されると何が変わるのか」「未来は一体どうなってしまうのか」と不安に思う方も出てくると思います。
 そこで第4章では、「生命科学のテクノロジーが『私』の理解を超えるとき」として、テクノロジーと社会の関係や、なぜテクノロジーの発展に人々や社会の理解が追いつかないのか、ジーンクエストの前日談とも言える大学祭のエピソードも交えながら考えていきます。
 そして、第5章の「生命科学の『流れ』を知れば『私』の世界と未来が見える」では、テクノロジーを有効活用するために一人ひとりができる心構えを述べます。
 答えを先に書くと、それは「流れ」です。流れを理解できれば、おのずと未来を思い描けるようになるのです。生命科学のテクノロジーにはどのようなメリットとリスクがあり、有効活用するためにはどうすればいいのか、未来に向けた考え方ができるようになるはずです。
 私の事業や専門分野の関係上、ゲノム解析に関連する話題が多いのですが、実はこれは、テクノロジーと社会との関係を考える一例にすぎません。
 今後も進歩を続けるテクノロジーをうまく活用するにはどう考え、どうつきあっていけばいいのか。皆さんの身近なテクノロジーを想像しながら考えていただきたいと思います。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

91
「近い将来、家庭でがん検診ができるかもしれない」。大いに結構。胃がん検診でバリウム飲んで影が映っても何の腫瘍かよく分からない。消化器内科で半日かけてなおかつ6千円も払って胃カメラを飲んでも95%の確率で良性の反応が出る。「労働力は足りない」・「国民皆保険も崩壊寸前(いやもう崩壊しているか)」を眼前にして現行の医師法に触れるとか意味不明。健康保険料を負担する側としては、テクノロジー(生命科学)の進化に合わせて医師法の方を変えてくれという気分。年金と違って医療保険には積立金なんかほぼ存在しないんだよ。2018/08/07

さく

22
科学的なことが書かれているというよりは、筆者の生命科学に対する思い、期待や希望が書かれている。私も大学は応用生命科学科だったけど、自分がテクノロジーを発展させようとか、そんなこと何にも考えなかった。研究者ってすごい!2017/12/07

spicegirl30代コーセンマン

12
サクッと読めた!書いてる内容で具体的な技術の紹介がもっとあるかと思ったけど、それは少なめだった。けどもテクノロジーと社会の関わりを、こう考えてます。という主張が、理系の人にはよく共感される話だった。また読もう2018/09/16

nomak

10
Netflixの番組を観てゲノム編集の進歩に興味がわき、Kindle Unlimitedの中から読みやすそうな1冊を選んだ。倫理的な議論はさておき、ゲノムデータが世界中でシェアされる社会になれば、加速度的に生命科学が発展する理屈がわかりました。課題としてテクノロジーの発展スピードと、社会がテクノロジーを受け入れるスピードが合わないので、加速度的に進化しない点がある。そう考えると、問答無用でデータを集められる中国は強いだろう。データがモノを言う時代だと再認識しました。2020/12/17

なべさん

10
高橋さんを知ったのはツイッターで面白い呟きをしていたのがきっかけでした。そのあと色々書いているブログとか読んだら面白かったので、著作があったので読みました。2018/12/22

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