内容説明
▼現代中国の対外行動を国際的要因、および統治構造による国内政治的要因からその源泉を明らかにする。
▼大きく変化してきた中国の対外行動について、それを形作っている国際政治的要因と国内政治的要因という構造的レベルに腑分けし、その源泉を見出すことを試みる。
▼中国の外交路線は「特色ある大国外交」。日本は、そうした中国の新しい変化に極めて間近な距離で向き合っている。
感想・レビュー
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BLACK無糖好き
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中国の対外行動を、国際的要因と国内的要因とに腑分けして分析。注目したのは国内政治が対外政策に与えうる三つのパターン(社会の圧力、政策執行、エリート政治)の検討を通じて、中国の国内政治および社会の変化と対外行動の関係を論じた章。◇対外政策に国内政治が影響を与えてはいるが、現時点で国内の不安定性が強硬な対外政策を生み出す状況にはないという。中国共産党はエリート層と中間層の抱き込みに成功し、農民層・労働者層の不満は強制力にて押さえ込み、デモや暴動も地域限定で地方政府が不満の受け皿との事。2017/12/11