内容説明
「伝説のSF作家が遺した未発表原稿『多世界の猫』を盗んでほしい。あれは、〈ストーリー・マシン〉によって書かれた贋作なんだ」依頼を引き受けたグリフィンだが、動物愛護団体やCIAも原稿の行方を追っていた。「多世界の猫」には、何が描かれているのか? SFと新本格ミステリが融合した、前代未聞の快作!【解説入り】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マッちゃま
20
ひとことで感想を述べるなら、う〜ん…なんだかなぁ〜でした。前作が意外と(失礼)面白かったので期待値が上がってしまっていただけではないハズ。第一部の時点ではドキワク感は十分だったのに後半から「ああああ〜」もちろんコレは作者だけの所為ではなく読み手が着いていくのに一杯一杯になったからでもありましたが、良く言えば「読み手を選ぶ作品」好きな人には楽しい作品なのだと思います。「グリフィンよ、お前もかっ!?」そう言いながら溜息と共に本を閉じた僕でした。賢い人向けの滑稽本。おバカな僕だと読み切るだけで精一杯でした。2017/09/22
餅屋
11
怪盗グリフィンシリーズ2冊目▲稀代のSF作家P・K・トロッターの未発表原稿は〈ストーリー・マシン〉によって書かれた贋作なんだ…『多世界の猫』を盗んでほしい…▼スパイ・スリラー「あるべきものを、あるべき場所に」は不変のようで。これは、SF作家P・K・ディックの物語♪「せずにすめばありがたいのですが」がキーワード‼ディック長編を読みたくなる中毒性♪また、初期イーガンを想いおこさせる展開が心地良い♪いやいや、ニャンコ小説なのです「ガブル、ガブル、ガビッシュ」と言う事で、作者の新天地小説な予感ガスル(2015年)2025/10/29
小梅さん。
10
ええと。ええと。 思ったのと全然雰囲気が違いました。 怪盗の活躍を期待して手にしたのだけどな。 難しい理論のオンパレードで脳みそはパンク寸前。 まいった。。。2015/06/04
spica015
9
話が進むにつれてグリフィンから「怪盗」要素が減っていくものの、物理学やら文学やらの要素がたっぷり詰め込まれていて、更に胡散臭い人物たちがそれぞれの思惑を抱えて蠢いており、総じて面白かった。未発表のSF作品の原稿探しからシュレーディンガーの猫へと話は移り、<量子猫>へと展開し、専門用語も飛び交うが、なんせ主役のグリフィンもよく解っていないので、読者も安心して読める。PKDのネタが多かったけれど、メルヴィルのバートルビーを読みたくなった。猫を実験の道具にするなんて!という筋違いの意見が一番共感を呼びそう。2017/12/12
kou
7
シュレーディンガーの猫が好きだからなんかおもしろかった気もするけど、これおもしろいのか?笑 マルチバース的な煙に巻かれた感はSFあるあるなのか、どこかで体験した気がする。読むのが苦痛とかはなかったけど、この本を勧めたい人まわりにはいないなぁ。もともとよくわかんない思考実験をネタにこねくり回してる感じだから、まぁよくわかんないけど嫌いではなかった。2017/11/04
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