内容説明
『死ぬことは、何の心配もない』と旅立たれた、渡部先生最後の教え!
なぜ渡部先生は、取り乱すことなく見事な最期を迎えることができたのか?知の巨人が到達した「死」についての究極の答えがここにある!穏やかな終幕へと導く救いの書!
「死ぬこと」とは、どういうことか。 知の巨人が到達した究極の答えとは?
息子・渡部玄一氏の「まえがき」より
~死の床にあって父は「自分ほど幸せな者はいない」と言い切りました。そして出会う人すべてに感謝の気持ちを表し、死の直前まで取り乱すことはありませんでした。それはある確信を持った者にしかあり得ない、見事な最期であったと思います。<中略>私は父の、そしてこの本のおかげで、もし将来私の息子が「死」について悩んでいたら確信を持ってこう言うでしょう。「お前、それは何の心配もないぞ」と。それが父の残してくれた、大切な遺産です。~
※本書は2012年3月、海竜社より刊行された『人は老いて死に、肉体は滅びても、魂は存在するのか?』を大幅に改訂したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Carlyuke
7
面白かったし, 満足できた。「われわれは, デカルトに従い, パスカルを忘れてしまった」この言葉を残したカレルが医者としてルルドの泉の奇跡を経験し, 後に解剖学者で外科医としての功績でノーベル賞を受賞, またカトリックに改宗した。「人間 この未知なるもの」とカレルの生涯がわたしの中でつながった。ダーウィンとウォレス。すべての宗教はオカルトであるがその実で良し悪しが判断できる。魂や死後の世界を信じるのはお得な賭けである。渡部昇一氏の本で宗教的なテーマについて扱った作品はわたしにとってはこの本がはじめて。2017/09/21
Yoshihiro Yamamoto
4
B+ 若い頃から著者のファンだった。絶筆とも言っていい本が「魂はあるか?」。読まずにはいられない。「神や死後の世界を信じるか、信じないかは一種の賭け。著者は「神はいない」に賭けて、生前好き勝手をして、死んでみたら神がいたら大変(地獄の責め苦)だが、「神はいる」に賭けて、死んでみたら神がいなくても損はしないし、もしいれば幸せな来世を送れる。それなら「神はいる」に賭けたほうが良い」という。賭けの理論が出てきたのにはビックリだが、そんなものなのかも知れない。宗教は神の捉え方の違いにすぎない。諸悪莫作・衆善奉行。2017/10/12
トナク
3
信仰に至る体験と経緯のお話。パスカルの「賭けの精神」は知りませんでした。2020/05/27
cocolate
3
先生の著書を読むようになって、もっと読みたいなあと思っていたのですが。まさか亡くなられていたとは。ウォレスの話が興味深かったです。 そう、私も思いました。人間の言語はただのコミュニケーションツールではないと。考えるためのツールだと。そんなことを考えたのは17年くらい前だった。2017/09/21
Masa
3
先日亡くなった我が敬愛する渡部昇一先生の死生観、宗教観。新書新刊コーナーにて初版購入。いきなり「魂はある」「死後の世界はある」と来たものだからオカルトか?とおもったら「あらゆる宗教は全部オカルトである」と来た。このオカルトを信じる信じないは個人の思想に帰するが、これは人間の不可避の賭けであるとパスカルの著書「パンセ」で説かれているとする。即ち、信じる信じないどちらが我々にとって利益が多いのか考えようと。信じて損は無く、必ず勝つ賭けであるとは渡部先生辿り着いた答え。僕は答えを出すにはまだ若過ぎるな。2017/09/20
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