赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア

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赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア

  • ISBN:9784901030229

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内容説明

トラウマはなぜ苦しみを引き起こす? 被害と加害はなぜ繰り返される? どうしたら楽になれる? 災害トラウマの特徴とその支援は? 赤ずきんとオオカミの物語仕立てで、トラウマによる症状、回復のプロセス、支援の方法について学んでいきます。 医療・保健・福祉・司法・教育などの場でトラウマを受けた人と関わるスタッフ、そして当事者とご家族も読める本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

193
トラウマは冷凍保存され、その瞬間を全身で再体験させる。これは大容量ファイルと同じで、自分の「今ここ(作業領域)」を圧迫する。だから、これを安全な場所で語ることにより、「物語記憶」へと再編する必要があるのだ。トラウマからの回復を諦めないこと。「誰にも愛されないダメな自分」と思い込んでいたオオカミが、ある日、鏡の前でポンと着ぐるみが取れ、幼く心細げな顔が現れ、…ここから彼の物語が始まる。仲間と出会い、不安を語れるようになる。安心して語るには周りの支援が必要だ。ただし支援する側にも心の傷があるから、境界が大事。2021/07/01

銀の鈴

26
数年間の中で一番読んで良かった本でした。ずっと悩まされていたことの原因とこれからどうしたらいいのか、道筋が見えた気がします。鬱がなかなか治らない方は、継続的なトラウマによるものではないかと、検討されるのもよいかもしれません。治療にはとても長い年月がかかるかもしれませんが、治らないと不安と絶望を感じているかたには、一条の光に思えると思います。手元に置いて何度も読み返したい一冊です。2018/03/23

kanki

24
「No shame,No blame.恥ずかしくない、あなたはちっとも悪くない」揺るがず話を聴く2023/08/08

Kouro-hou

24
童話の赤ずきんを元にトラウマを負った当事者、その家族や支援者のためのトラウマケアの基本の説明した本。こちらの赤ずきんちゃんは一周して立ち直り、現在はトラウマケアの支援者であり、一方加害者たる狼さんは恐ろしくハードモードの人生でトラウマを拗らせた現在進行形の被害者でもある。これは作り話なわけですが、悲しい事にモデルになった誰かの現実でもあるわけで。一度に受けた衝撃が大きすぎて、ショックをその時の心境込みで脳内冷凍、その一部を切り出して心境込みで再生されるのがフラッシュバックという説明はとても分かり易い。2017/10/04

ずっか

20
自己肯定感が低い家族にどう接してあげればいいのか?と思い読んでみました。他者の気持ちを理解しにくい、怒りっぽくてコントロールが難しいなど、当てはまることも多いのですが、道は険しい森の中に続いているようで途方にくれています。とりあえず安心できる存在であるよう心がけたいです。2022/12/27

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