白旗の少女

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白旗の少女

  • ISBN:9784061485297

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内容説明

太平洋戦争末期の沖縄本島の南部。この日本最大の激戦地で、逃亡の途中、兄弟たちとはぐれたわずか7歳の少女が、たった一人で戦場をさまようことになった。しかし、偶然めぐりあった体の不自由な老夫婦の献身で、白旗を持って一人でアメリカ軍に投降し、奇跡的に一命をとりとめた。この少女の戦場での体験をおった愛と感動の記録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

61
昭和58年、アメリカ軍が沖縄戦を撮影したフィルムを沖縄県民が1フィート分買い取って、子どもたちに戦争の悲惨さを伝えるために永遠に残そうという「1フィート運動」が起こった。翌年、その一部がテレビで紹介されたとき、白旗を持って投降する少女が映し出された。その少女である作者は、最初は名乗り出る気はなかったのだが、事実とは異なる憶測がとびかうようになり、名乗り出たという。戦争とは、敵と戦う兵士たちだけのものではない。敵がすぐ身近にいなくても、大人も子どもも戦争に巻き込まれてしまうのだ。2022/07/03

クラミ♬

36
「いいかね、外へ出たら、その白旗がだれからでもよく見えるように高くあげるんだ。まっすぐにだ。いいかね、高く、まっすぐにだよ。」 2019/10/05

ヒラP@ehon.gohon

31
まだ6歳の少女が、戦時中の沖縄で体験したことは、あまりに常軌を逸した極限状況でした。 目の前に死があって、人間が人間ではなくなって、奇跡に近い生還だったのだと痛感しました。 息を殺して一気に読み終えたあとの虚脱感と、生きていることの実感は半端ありません。 多くの若者たちに伝えたいものがあります。2020/06/24

kiyoboo

25
昭和20年の沖縄。首里で厳格な父の下で生活していた一家を襲う悲劇。父が帰って来ない中て子供達が生きるために避難をするが・・。7歳の少女の実体験から戦場の様子がリアルに伝わってくる。戦死した兵士から金平糖を分けてもらう場面は涙が止まらない。本書は児童書だが是非読んで欲しい。2015/09/23

はる

23
沖縄戦を1人で1ヶ月半も生き延びた6歳の少女の話。1人で怖い夜に、穴に入り込んだウサギを抱いて寝たこと。子どもの本能で、アリや虫がいないところは危険だから立退くと、そこに爆弾が飛んできたり。最後にガマでお世話になったおじいさんおばあさんに、白旗をつくってもらい、投降すれば生き延びると言い聞かされ、勇気を出してガマから出ていった。子ども向けなのでサラサラと読め、沖縄戦の悲惨さが子ども目線で伝わってきた。2017/10/18

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