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内容説明
経営共創基盤 代表取締役CEO 冨山和彦氏 推薦
「電力システム改革は、電力業界の構造改革に留まらない。業界の枠を超えた新たな産業創出と次世代エネルギービジネスに関心を持つあらゆる人にとって必読者となる一冊。電力システム改革の近未来像がここにある」
エネルギー問題に関心がある読者向けに専門情報をコンパクトにまとめました。
業界第一線の専門家がタッグを組み電力自由化の先を見すえ、エネルギー問題を取り巻く外的要因から最新技術の動向を踏まえて、2050年のエネルギーのあり方を予測。
人口減少や電力自由化、デジタル化、分散型発電などが進むことで、電力はどのように変わるのかを利用者側、事業者側の双方の観点から解説しており、今後の原子力発電のあり方についても言及しています。
エネルギー関連の研究者や実務家には役立つ最新情報が含まれるほか、エネルギーを軸に新たなビジネスや起業の機会をうかがう読者にも企画立案の参考にもなる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
『よ♪』
49
"カーボンニュートラル"が叫ばれるなか、その実情はどうなのだろうか。第1章にエネルギー問題に上手く対処して迎えた2050年と対処に失敗した2050年の例が書かれる。この部分、読み物として非常に面白かった。そして今後の課題・問題を表す5つの『D』──Depopulation(人口減少)、Decarbonization(脱炭素化)、Decentralization(分散化)、Deregulation(自由化)、Digitalization(デジタル化)。正解はないが、多くの可能性が明示されていて勉強になった。2021/03/27
たこ焼き
9
消費者側が安定的な電力を望む限り、余剰に発電する必要性が生じる。ガソリン車の燃焼など一般消費者から出るCO2は電化や水素・バイオマス燃料を使うなどして減らすことができる。ものを買うよりも、ものを利用する経験にお金を払う流れになる。需給の変動を柔軟にフォローしつつkwhの品質を維持する仕組みを作る。電力は分散化の流れになる。2021/12/18
yuno
9
電力市場の制度設計の未来について、と言いつつ、出版から4年経っており、一部は現実化しつつある。この本の白眉は、容量市場や調整力市場を経済学の方法で語っているところだろう。他の多くの書籍は法律的な観点から制度を解説するもので、当該市場の必要性をうまく説明できていないと思うが、この本は経済学徒には頭に入ってきやすい。一方、最適化のときに環境価値を度外視したり、電力料金の従量課金をゼロにするという省エネのインセンティブを無視した政策提言もあり、環境を重視する人には受け入れがたい部分が多いかもしれない。2021/09/28
Yuta
9
菅政権によってこれだけ脱炭素が盛り上がる前に書枯れていることを踏まえると、予見性も含めて説得力がある。エネルギーミックスの変化が必要な理由が説得力を持って書かれている。2021/04/25
ひのじ
9
思想や希望を排除した電力の未来。東電自身が冷静に分析している頭のキレがおそろしい。エネルギー業界に限らず、限界費用ゼロになるべく手段は価値を変えつつある。手段を売るのではなく効果を売るUXコーディネーターという概念。頷ける事象が一気に浮かび腹に震えが込み上げる。慣習や時流に乗ることで目標に達したつもりか。個人レベルでの未来予測をしようか。役目が終わるなんて有り得ないと昂らせてくれる。2019/11/10




