内容説明
かの光源氏のように、秋葉は若い霧子を理想の女性として育てることに没頭していた。二人でスペイン、フランスと旅をして愛を育むが、次第にすれ違い始める。霧子にアンティークの店を出してあげたのがきっかけだった。彼女は、愛という移ろいやすいものよりも、自立した女のあり方を求めるようになっていた。永遠につづくかと思われた二人の愛はどうなってしまうのか。渡辺文学の頂点をなす物語。
目次
秋果
冬萌
春愁
余花
短夜
峰雲
病葉
秋色
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミッフー
72
想像してた通り霧子の巣立ち🕊今まで秋葉が注ぎ込んだお金は全て踏み倒されてを予想していたが、そこは違って霧子の良心を垣間見る🤔しかしどうなんだろう⁉️男としては、将来の再愛と思わせぶりな手紙を渡されるより、いっそ金を全て奪われ男と逃走でもしてくれた方が割り切れたかも😜後半にも記されていたが、史子と霧子、出会う順番が逆だったならば大人の史子とは上手くいき再婚にまで繋がってたかもね😊若い娘を自分の理想に仕立て上げたい❗️まさに男の夢であり願望でもあり🥰そんな気持ちが未だある僕、まだまだこれからか💪 2020/11/01
♪mi★ki♪
11
馬鹿め。女は男の思い通りにはいかんのだよ。┐(-。ー;)┌ヤレヤレ
カーミン
6
上巻に引き続き、下巻。20代の女性とアラフィー男性との恋。上巻では、あまりにも男性目線で書かれているので、少し辟易しましたが、下巻では主人公の孤独が可哀想になってしまいました。それも作者の狙いかもしれません。2014/07/07
milk tea
5
想像通りの終わり方でした。渡辺淳一さんの作品はドラマや映画になるわりに読書メーターの登録も感想も少ない。2015/06/24
がんちゃん
3
上巻がの官能的な叙述が、下巻から展開される別離の虚しさをより強くしていると感じました。男の性をストレートに表現した渡辺淳一の偉大さ改めて実感しました。合掌。2014/06/07