内容説明
天鳳位は超序盤で何を考えているのか? 麻雀の実力差はどこに表れるのか?
牌効率やベタオリ、基本的な読みの技術がネットを介して共有され、その中で勝ち抜いていくプラスアルファの部分が求められています。
そこで浮上してくるのが「超序盤の戦略」です。例えば非常にいい配牌をもらったとき、これは一直線にアガリに向かえばいいだけなので、中級以上の打ち手であれば差がつきにくいですし、最終的にはロジカルに正解がでる部分です。
問題は悪い配牌をもらったとき。この場合はアガリに向かうのか守備に重心を置くのか、アガリに向かうにしてもどの手役を狙うのか(どの手役も遠い)、第1打から考えるべきことが多くなり、不確定要素も増えます。そしてこのジャンルは麻雀研究においても未開拓の分野です。そして、この「超序盤の戦略」こそ、強者と弱者の差がつく、残された分野なのです。
本書は現代麻雀の頂点に立つ3人の天鳳位が超序盤での戦略について徹底的に語るものです。シミュレーションでも結論の出ない麻雀の真理に斬り込んでいきます。
進行役、まとめ役は平澤元気プロ。難解な麻雀理論を論理的にわかりやすく語る技術は本書でもいかんなく発揮されています。本書で強者の考えを吸収して、序盤の打ち方の精度をさらに高めてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
添川
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ハッキリした正解がないテーマについて、対談形式にして解決する著者の手法は素晴らしい。必ずしも良くない配牌をどう扱うかは差が付くテーマのように思う。囲碁は定石と布石でそれぞれ研究が進んでいるけど、麻雀のは定石に当たる何切るや牌効率の研究だけ進んでいて、布石に当たる序盤の研究は進んでいなかったそうな。囲碁における「場合の手」の研究が麻雀でもっと進むと良いな。2023/06/30
pudonsha
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確かにマニアックなテーマだし、それほどのニーズはないのかもしれないが、こうしたテンパイにいたるまでの打牌・鳴き選択などはかなり重要な戦略だろう。2019/03/19