内容説明
高校生たちの青春模様をいきいきと描くYA小説シリーズ、3作目。主人公の白石桃子は3年生になり、うた部(短歌部)の部長になります。パティシエという将来の夢を持ちながら、それを許さない家庭の事情を知る桃子。親友たちとも、別の道を歩み始める時期。でも一緒に過ごした日々がなんと貴重だったのか、そして、自分の未来を輝かせるために今大事なことは何なのか。読み応えと感動の青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
88
青春の中にいる時には、それがどんなに貴重で限られた時間であるか、気づかずに通り過ぎてしまう。何かに夢中になって、一生懸命になって、好きになって。高校三年生、大人でもないし、子どもでもないし。その狭間で揺れ動く心を言葉でつなぎ、三十一文字に乗せる。そこに書かれている言葉を議論し、書かれていない想いを知り、自分の「ほんとう」を知る。苦しさも、ままならなさも、嫉妬も、全部。経験してまた、ひとつ、ひとつ、克服して。その先に待っている未来はわからない。けれど、一歩を踏み出すのも、壁を乗り越えるのも、自分次第なのだ。2018/04/02
みかん🍊
78
短歌甲子園シリーズ第3弾、これが最終みたいです。清ら達が卒業して部長になった桃子、パテシエになる夢のため専門学校への進学を考えていたのに家庭の事情で進学が厳しくなり友人たちとの関係やうた部での活動や部長としても何もかも上手く行かなくなる、自分は親の立場なので、もし家計が苦しくなっても夜逃げする程まで追い込まれていないなら、就職させようとするより無理しても奨学金を借りてでも夢を持って進学したい子供を応援するけどなと桃子の両親にいらいらした。2017/08/10
itica
57
「うた部」第3弾。そして月日は流れ、3年生に進級した桃子を中心とするうた部。自分の将来に立ちはだかる壁。どうしようもないのか、何か手立てはあるのか、思い悩む桃子と友人との軋轢。そして慰問先の老人施設の入居者との約束を果たすため、うた部は短歌甲子園を目指す。日向岬で桃子の詠んだ歌と、それを電話で聴く老人のシーンが堪らなく感動的。歌に込められた溢れるほどの思いがひしひしと伝わってくる。短歌や俳句など短い言葉で綴る独特の表現は本当にすばらしい。日本人で良かった♪ 2017/09/07
ででんでん
49
村上しいこさん‼「れいぞうこのなつやすみ」シリーズだけでなく、「こんとんじいちゃん…」ばかりか、こんな本も書かれていたのですね。しかも、これは三部作の最終話だったとは…。俳句は私にはどうも短くて、新聞の週1回の短歌欄はいつも楽しく音読⁉しています。自分では詠めないけれど、短歌を詠んだり推敲したり、とてもいいなと思いました。そして、作品をアピールしたりディベートしたり、それもみずみずしい高校生が。最後は涙涙。改めて最初の作品から、桃子達の成長を追いかけて読んでみよう。2017/10/30
千穂
47
高校うた部シリーズ第三弾、若山牧水は宮崎だったのか〜知らなかった。準決勝で負けてしまったものの、タイトルとなる綾美の句も日向の海を詠んだ桃子の句も素敵だった。老人ホームでの歌会交流も爽やか。2017/10/27
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