内容説明
著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
494
【怖い】より気持ち悪い。話題の作品を読んでみた。「カミュの刺客」というルポの形式で話は展開。有名な映像作家の心中事件で生き残った女性、七緒を取材するジャーナリスト若橋。彼は事件ではないかと疑いを持つ。何度かインタビューを重ねるうちに・・・隠された事実やアナグラムなど分かるが、途中で切り替えるなど構成に工夫があってもいいのではないか。核の部分については予想できたので、それほどの衝撃はなかった。イヤミスなら湊かなえや真梨幸子のほうが楽しめる。これも流行なのだろうか? 2019/11/04
hit4papa
435
七年前に起きた心中事件の真相を解明せんとするジャーナリストの姿を描いた作品です。ノンフィクションの如きフィクションで、所謂フェイクドキュメンタリーと言われるもの(らしい)。ある人物から送られた衝撃的なルポルタージュが、著者によって世に出されたという体裁です。読む前からあちから評判を聞くに及び、さぞ面白かろうと勝手にハードルを上げて、がっかりするという自分にとっていけないパターンに陥った作品です。ラストはサイコミステリー?またはホラー?読み方が悪かったせいか、おっ!、さらに、おっ!とはなりませんでした。2020/05/06
青乃108号
405
1人の女を巡る、二件の心中事件。一件目の男性はドキュメンタリー映像作家。心中の一部始終をビデオに遺して彼は逝った。女は生き残った。二件目の男性はルポルタージュ作家。一件目の心中の謎を解き明かさんと、女に取材を敢行し徐々に真相に近づくのだが…彼は知ってしまった。その恐るべき真実。そして彼の選んだ行動とは…その全てが作中作として収録された、その内容故に「出版禁止」とされた本作は、フィクションと言えどある意味人間の本質を突いた、考えれば考える程、闇に引き込まれ、一瞬狂気に触れた気がして恐怖する、そんな本だった。2024/04/27
ehirano1
329
最初からかなり引き込まれ一気読みだったのに、最後の最後でダメだぁこんなの、となってしまいました・・・超弩級の読後悪感。2017/11/12
あきら
299
食い入るように読んでしまった。内容も構成もすごく面白い。 結末の予測不能。 読んだ後、必ず読み返すと思います。 2021/05/13
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