内容説明
北欧ミステリの中心地たるスウェーデンから、『ミレニアム』を生み出したスティーグ・ラーソン、〈エーランド島四部作〉のヨハン・テオリン、〈マルティン・ベック〉シリーズのマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー、〈ヴァランダー警部〉シリーズのヘニング・マンケルらの傑作短篇を集成した画期的アンソロジー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
143
シューヴァル&ヴァールーやマンケル、スティーグ・ラーソンらを含む17組の作家による17つの短編ミステリ。なんと言っても、マンケルがネッセルと組んだクリスマスイブの夜の話が最高だ。『小さき者をお守りください』ジオリート作 の不穏な感じも心に残る。『指輪』アンナ・ヤンソン作、指輪を見つける男の子が取調室で最後に話すまでの展開が面白かった。ただ、30ページ毎に新しい登場人物に馴染まなければならないミステリの連続はキツかった。2018/08/14
nuit@積読消化中
120
スウェーデンミステリのガイドブックとして手に取り、1日2〜3編ずつ大事に大事に読みました!ミステリとはいえ、北欧文学としても読めるものもあり、個人的には充実した時間を過ごせました!中でも『乙女の復讐』『再会』、一部嫌いな描写はあるものの『自分の髪が好きな男』が印象的です。またいくつかの作品がクリスマスをテーマにしており、『ありそうにない邂逅』なんかは、 ちょっと早めのクリスマス気分も味わえてよかったです!2017/11/04
藤月はな(灯れ松明の火)
103
『ミレニアム』で知ったスウェーデンは中々、衝撃的だった。この短編集も高度福祉社会の裏側で権力者の腐敗、同性愛者や女性、移民には冷遇的な視点、それなりに生活が成立するがために助けを求めにくく、心を病まざるを得ない庶民がいるスウェーデンが描かれているので、消化不良を起こしそうなものばかりです。「再会」の自分が思っていた事と周囲が思っていた事が実は違っていた事ってよく、あるよね。でもあれは一体、どういうことなの?思い通りにいかなく、比較しては落ち込んでも生きてきたからこその足元が揺らぐ不穏さにこちらの心も揺らぐ2017/10/07
ふう
89
さまざまなスタイルとテーマ、時代が描かれた17の短編集。お気に入りの作家とも会えました。おもしろいと思ったもの、続きが…と思ったもの、う~んと思ったものと、こちらの感想もさまざまです。幸せな国に思えるスェーデンにも、人がいる限りこんな問題や闇があるのだなとあたりまえのことを再認識。根性で読み終えたところがあって、やっぱり長編の方が入りこみやすいなと思いました。イェルロフは若いときから温かく判断力に優れていたんですね。2018/04/10
sin
77
スウェーデン・ミステリ傑作集と謳うだけあって、スティーグ・ラーソンの客引き目当ての表題作以外は、かなり高水準の作品揃いで、ありがちな良い作品揃いが却って単調に感じると云うこともなく、それぞれが個性的でおもしろい!難を言えば“はじめに”のスウェーデン・ミステリの系譜は貴重だが、作品を味わってから巻末にお願いしたいし、なにより作品の前後にまるで針の跳んだレコードのように重複する作者情報を掲出するのは如何なものか…と思わざるを得ない(ФωФ)2018/04/23
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