内容説明
新本格ミステリの牽引者・法月綸太郎が生んだ同名の探偵・法月綸太郎が型破りな謎に父・法月警視とともに挑む。その選りすぐりの短編集。会心の鉄道ミステリ「背信の交点(シザーズ・クロッシング)」、オカルト現象の裏側の犯罪劇「世界の神秘を解く男」、日本推理作家協会賞受賞の傑作「都市伝説パズル」、全6篇を収録。監修・解説/巽昌章。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
名探偵アンソロジー。前二冊に比べるとこの著者はあまり読んでこなかったのだが、傑作短編集の名に恥じず読み応えのある作品ばかり。法月は間違いながらも推理を繰り返して進んでいくという足の探偵的なイメージがあったのだが、安楽椅子探偵的な作品も多いのだなあ。内容は後期クイーン的問題のお手本みたいな「背信の交点」や、一見見立て殺人なのだが行動が犯人に結び付くホワイダニットのお手本みたいな「都市伝説パズル」オカルト殺人「世界の神秘を解く男」等、好みのシチュエーションばかり。これからしばらく作者を追っかけてみようと思う。2018/01/23
山田太郎
52
なんか真面目なのかふざけてるのかよくわかんない作風だなと思った。好きな作家さんなんで全部読んでるのですが。結構作風は幅広い気がするわりには寡作な気もする。3人シリーズで出たけど続くのかな、メルカトル鮎編とか。2017/10/20
かめりあうさぎ
40
面白かったです!法月綸太郎シリーズは長編の読み応えが好きですが、短編も物足りなさを全く感じさせないのが素晴らしい。日常の謎、鉄道ミステリ、オカルトモノ、都市伝説モノ、など内容も色とりどりでハズレがひとつもなかったです。何よりも、綸太郎の丁寧なロジックを積み重ねて可能性をひとつずつ消していく方法がやっぱり大好き。一見して謎そのものにたどり着こうとしているだけに見えるが、実は人間心理の深層を知りたがっているようにも感じるのが不思議な感覚。父と息子の関係性はもはやツッコミ入れるのが野暮ってもんです(笑)。2017/10/28
Moemi
37
新本格ミステリ30周年記念! 法月綸太郎シリーズの短編集を読むのは初めてですが、どれを読んでもハズレなしでした。 鉄道ミステリやオカルト現象の裏側の犯罪劇など幅広いテーマのものが収録されていますが、個人的には日常の謎を書いた「過ぎにし薔薇は……」と都市伝説をモデルにした「都市伝説パズル」が特に印象に残っています。 そして少々悔しい思いをしたのが、ちょこちょこ登場する沢田穂波嬢が誰だか知らなかったことです。 彼女が初登場するお話が読みたいので、シリーズを遡って読んでみようと思いました。2017/09/22
Yuki
34
「のりりんの短編って昔読んだけど今本屋では見かけないんだ。なんか寂しいなー」と思ってたら傑作短編集が出たんですね。ドラマ版の俳優を思わせるスカイエマさんのシュッとした表紙絵も2017年ならでは。日常の謎、時刻表、交換殺人、パズルなどバラエティ豊かに集まってる。警視の父親が持って帰ってきた事件を作家の息子が安楽椅子探偵方式で解決するお馴染みのスタイルはもちろん、友人?の図書館司書・穂波と事件を追う話もピックアップされていて入門書にぴったり。氏の作品によくみられる、ラストのほろ苦さも堪能できる。2018/01/30
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