内容説明
「情熱大陸」「プロフェッショナル 仕事の流儀」「世界一受けたい授業」で話題に!
自衛隊の引き揚げで話題になったスーダン、今や世界中の注目を集める北朝鮮、その両国で継続的な食糧支援の指揮をとった日本人がいる。
忍足謙朗、元国連WFP(世界食糧計画)アジア地域局長。
その使命は、過酷な地で明日の食べものに困る人々に、いかなる方法であろうと食糧を届けること。
彼は30年以上にわたって国連に勤務し、常に緊急支援の現場の最前線に立ってきた。
2006年にはスーダン共和国で世界最大規模となる緊急支援の指揮を任され、77国籍からなる3000人のスタッフを大胆かつ思いやりのあるリーダーシップで導く。
紛争や自然災害で混乱した修羅場において、異なる国籍の人々をどのように束ね、一つの目的に向かわせるのか。グローバルに通用するリーダーシップについて綴ったのが本書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨ミール
24
「ことを正しくやるより、正しいことをやれ」2018/07/25
宇宙猫
23
★★★★★ リーダーシップの話じゃなくてWFP(国際連合世界食糧計画)の紹介や著者の体験記のような内容。前にテレビで見て興味があったし、難民支援の実情も分かり、とても面白く読めた。2017/11/16
ジュール リブレ
21
国連WFPで食糧支援に携わった忍足さんのナマナマしい体験談。ジャンルは違うけど、ビジネス書としても、読み物としても圧巻。日本のパスポートでは入れない北朝鮮の話や、最近、話題の南スーダンの悲劇など、盛りだくさん。天気や震災による被害もあるが、最も恐ろしいのは人災のようにも思えた。2017/09/06
アルカリオン
10
まれに見る良書。国連システムの一角であるWFP(世界食糧計画)に長年勤務し、紛争地での食糧支援に奮戦してきた経験や自身の哲学を興味深いエピソードと共に綴っている▼よく誤解されるが、食糧のエアドロップはただ飛行機を飛ばして適当なところに落とすわけではない。投下に適したサッカー場くらいの平地を事前に探し出し、大きな白い布でターゲット位置を示す。パイロットと投下担当スタッフによる、危険を伴う高度な技によりそこに投下された食糧は、WFPスタッフ管理のもとで配給場所に運び、一旦きれいに積み上げてから配給を行う。2019/02/01
次郎作
9
『お前はたまたま日本で生まれたけれど、この地球に生まれたと考えなさい』筆者が父に言われた言葉が、僕の胸にも突き刺さった。 国連世界食糧計画のアジア地域局長も務めた筆者は、若い頃からけっこうヤンチャで自分の正しいと信じることを貫いて成果を出してきていた。 本で読むには刺激的で飽きない内容だったが、実際このような人生を生き抜くのは大変そうだなと言う印象だった。2018/09/20