内容説明
探検部を卒業し、今を時めく人気ノンフィクション作家となった高野秀行と角幡唯介。未知の世界への憧れを原動力とする点は共通するが、テーマの選び方やアプローチの仕方は大きく異なる。高野は混沌とした人の渦へ頭からダイブし、角幡は人跡未踏の地をストイックに攻める。夢追い人二人の、仕事の流儀!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
128
2016/11/23 Amazonより届く。 2018/9/21〜9/28 早稲田大学探検部が産んだ二大作家の対談をまとめたもの。今の大学では恐らく許されないような、また今の大学生には居ないような破天荒な2人。その2人はタイプが違うが、2人とも稀有な人だと思う。だからこそ、彼らの書く作品は面白い。2018/09/28
ゆいまある
109
これ読んでしまうと、高野さんの文庫はほぼ読み尽くしてしまうので大事に取ってた。対談本だが、二人の個性が激し過ぎて、どこを取っても面白い。後輩の角幡さんが遠慮して萎縮するんじゃないかと思ってたんだが、さすが鈍感力の角幡さん(女心が分からないタイプだと思う)。元新聞記者の経験か、受賞歴からの自信か、高野さんが押されている。読書の醍醐味は事実を知る衝撃にあり。ノンフィクションはやはり面白いなと再確認。読みたい本がまた増えた。高野さんはその観察力を活かして身近なテーマを掘り下げて書いて欲しい。小説に行かないで。2019/09/29
saga
57
早大探検部の後輩・角幡君との対談で、タイトルも二人に相応しい。探検、冒険と言ってもスタイルは十人十色。ただし人がしていないことをすることに情熱を燃やす姿勢は一緒だ。高野氏の著作は文庫化されたものは全て読んだが、本書を読むと単行本を購入して少しでも著者を応援したいと思えてくる。それぞれのあとがきが旅先(辺境)で書かれていて微笑ましい。読了後は角幡君の「空白の五マイル」へと続く。2016/11/07
Kanae Nakajima
49
早大探検部出身のお二人の対談集。世代の違うふたりの探検部時代の話から、各著作の裏話、それぞれが考える探検ノンフィクションのあるべき姿など読み応えたっぷりでした。むしろ破天荒に見える高野さんの方が角幡さんより理性的に見える(というか角幡さんの方がスッと突然とんでもないことをするというか…)ことや、探検ノンフィクションは行くだけでネタになる訳でなく、書いてなんぼというところ(「行って半分、書いて半分だから」)など、興味深いお話が次々と。ノンフィクションは事実の積み上げ、小説は真実を書くものとはなるほど納得。2017/09/05
トムトム
48
早稲田探検部に入りたい人と、作家になりたい人が読む本。物書きの大変さが伝わって来ます。2020/03/04