内容説明
人情とお節介で名高い、江戸は本所亀沢町のおけら長屋に今日も騒動が舞い込んで――。市中を騒がせる義賊“ねずみ小僧”を長屋の住人万造、松吉が追う!? 名医聖庵の切ない過去が明かに。旅芝居の座長、白鷺太夫は生き別れた妹と……。小間物屋の主が吉原に足繁く通う理由とは。藤沢の娘を訪ねた大家の徳兵衛は、とんだ難事に巻き込まれ……。大評判のシリーズ第七弾は、著者入魂の五篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
185
おけら長屋近くの回向院に墓がある鼠小僧を人情噺のように描いた『ねずみや』で始まり、その続編をサスペンスタッチで描いた『あまから』で締めるという粋な構成&良く練った人間模様で、第7巻の核を成す「乙な」二編だった。聖庵の過去を描いた『ひだまり』は中編で読みたくなる切ない話をキレよくまとめていて目頭を熱くさせられた。『しらさぎ』は「もっと泣ける話になるのに惜しい!」と思ったが、泣き笑いのバランスを考えたら、このシリーズらしい噺とも言える。『おしろい』は著者の狙い通り、何度も大笑いさせらて満足!次巻も楽しみだ♬2020/02/22
やま
174
本所おけら長屋7作目 2016.09発行。字の大きさは…中。 ねずみや、ひだまり、しらさぎ、おしろい、あまからの短編5話。 本所亀沢町にあるおけら長屋の住人がおりなす泣けて笑える人情物語です。 おけら長屋の住人・島田鉄斎は、火付盗賊改方筆頭与力・根本伝三郎にねずみ小僧・今助とお凉の兄妹を助ける代わりに、凶悪な盗賊・丈八一味の捕縛に手を貸すことを……。 読んでいると、よく笑いが出ます。 テンポも良く、次巻が楽しみです。2020/09/24
のり
116
名医・聖庵の過去も凄まじい体験続きだった。だからこそ人心に寄り添った治療や心配りが出来るのだろう。その意思が「お満」へと受け継がれる事に期待。ねずみ屋の兄妹もレギュラー化して欲しい。まさかの再開つきで良かった。あたり前だが長屋の見取り図から、「お糸」の名が消えたのが寂しい。2018/10/31
nico🐬波待ち中
107
今回は江戸の町を賑わすねずみ小僧、治療院の医師・聖庵先生、世間知らずなお嬢様のお静、とおけら長屋に縁のある人達をメインにした短編集。ぶっきらぼうではあるけれど、患者をいつも温かく見守る聖庵先生の、切なすぎる過去に泣けた。特筆すべきは馴染みの居酒屋の店員・お栄ちゃん。「お染さん、この二人(万松)を殴るなら、擂粉木を貸しましょうか」とアシストしたり、万松相手に堂々とぼったくったり、と笑わしてくれる。これからもお栄ちゃんの万松に対する鋭いツッコミに期待したい。そしてお吉婆さんお手製の芋の甘辛煮、私も食べたい!2020/09/16
アッシュ姉
100
頼れる男、島田鉄斎!おけら長屋になくてはならない存在です。今回も鉄斎さんのおかげで救われた人、幸せを見つけた人がたくさん。周りが協力を惜しまないのも鉄斎さんに人望があるからこそ。火盗改筆頭与力の根本伝三郎さん、町奉行所同心の伊勢平五郎さん、ふたりとも素敵!男気に惚れる!これまでのゲストの再登場や過去エピソードも織り交ぜられ、ますます虜のシリーズ第七弾。表紙はあの方だったのか。ねずみ小僧のお話が印象深いなか、万ちゃんのアイディアに膝を打つ「おしろい」が一番のお気に入り。やっぱり八万松が最高に面白い~。2020/09/16
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