石牟礼道子

個数:1
紙書籍版価格
¥3,410
  • 電子書籍
  • Reader

石牟礼道子

  • 著者名:石牟礼道子【著】
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 河出書房新社(2017/08発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309728940

ファイル: /

内容説明

『苦海浄土』で知られる、戦後日本文学における最重要作家。ふるさと水俣で過ごした幼少時の甘い記憶が豊かに綴られる。「椿の海の記」他、エッセイ「タデ子の記」、詩などを収録。

月報=多和田葉子/小野正嗣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

99
『苦海浄土』の作者としか知らなかった石牟礼道子さんは類まれなる記憶と自然への畏怖、人の営みへ愛おしさに溢れた素敵なお方でした。「椿の海の木」の自然が息づく様が五感に伝わってくる茶目っ気とユーモアに溢れる美文に酔いしれました。おもか様の髪に鈴振草を忍ばせて結い上げ、それが鳴る様を一緒に楽しむ姿は余りにも美しい。そして「こんにゃくや」の女将さんが天草から来た遊女の娘を悪く言う女達に対し、彼女達の死の間際の言葉を伝えて諌める場面は人の情の深さを心に染み入らせます。だが日本窒素肥料工場の登場に遣る瀬無くなったり。2018/03/04

KAZOO

95
池澤さんはよほど石牟礼さんの作品が好きなのですね。「苦海浄土」は池澤さん編集の世界文学全集のほうに収めているので、こちらにはどちらかというと石牟礼さんの若いころ、あるいはふるさとのにおいがするものを収めておられます。日本がまだまだ、工業化の波に洗われていない頃の作品で懐かしさなどがあります。日本の田舎という感じです。2015/10/23

starbro

53
池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻完読チャレンジ第十一弾です。石牟礼道子、初読です。文章も美しく、小説、詩、能等、多彩な文才は感じるものの、あまり入り込めず、今巻は修行のような感じでした。池澤夏樹の思い入れが強すぎる感じがします。「石牟礼道子なくして戦後文学の完成はなかった」という評価は過大すぎる気がします。だからこそ石牟礼道子で丸々一冊なんでしょうけど・・・2015/10/29

アナクマ

31
『椿の海の記』著者4歳、父におぶられ故郷水俣の海べりをゆく。あの先にあるのはなにと問い、それが物語舞台の描写となる。先には山の神、川の神、野山の精気がある。拓き始めた温泉場がある。爺さんの家と後妻と、狂女となった婆さんがおる。◉「数というものは無限にあって…星の数よりどんどんふえて、死ぬということはないのではあるまいか」と畏れる。しかし父は言う「かんじょうしきれんうちにくたぶれて、死んでしまうけん、それでおしまいた」死は安息だと。◉読解が不正確でもご容赦。時速20ページほどで味読中。ズドンとくる、これは。2023/03/12

ぐうぐう

27
静謐だが力強く、愛しさに満ちているが哀しみと怒りがそこには秘められている。幼少時代を振り返った物語『椿の海の記』が自伝ではなく文学と成り得ているのは、彼女が綴る言葉にそんな感情が、いや、命が宿っているからだ。故郷水俣の美しい自然と活き活きとした人間達の営みがここには描かれているが、「塘一帯はいま、チッソの八幡プール残渣の下に生き埋めのまま、神々とともにあった、ひとびとの壮大な魂の世界は水銀漬となり、わたしの村の目前にある。」という一文が示すように、もはやなくなってしまった風景であり、営みである。(つづく)2015/10/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8315461
  • ご注意事項