内容説明
★世界史を「逆」から眺めると、
いま起きている事象(時事問題、国際情勢、現代史)の
「根源」と「ターニングポイント」がわかる!
「海へ陸へと膨張する中国の覇権主義は、前漢の武帝の時代に始まる」
「チベット、ウイグル問題を作ったのは中国共産党ではなく清の乾隆帝だった」
「イギリスがEU離脱と通貨ポンドにこだわるのは大英帝国の栄光があるから」
「EUがトルコの加盟に消極的なのはオスマン帝国の記憶が消えないため」
「ロシアの強国・大国願望はモンゴル支配下のトラウマがなすもの」
「アメリカに不法移民が絶えないのは、メキシコから領土を奪ったから」
……
このように時代を新しいほうから逆に読んでいくと、
今起きているの事象の原因(根源)が見えてきやすい。
だが、教科書のように時代を古い順から読んでも、
それだけでは因果関係をつかむのは難しいままである。
この本では、歴史の教科書のように時代を古代から追うのではなく、
「衝突のきっかけは何だったのか?」「そのいざこざはいつ始まったのか」などと、
時代をさかのぼることで、隠れた真相や遠因にスポットを当てて、
「原因」を深読みしていく。
またさかのぼることで、
今から見ての「歴史の転換点」があらためてわかるようになる。
本書を通して、いま起きている宗教・民族問題の遠因、
世界史を揺るがした大きな事件の本当の意味(根源)などが
すっきりわかるようになる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかぴ
23
この世界が今の状態になっている原因は突き詰めると、人間の欲と宗教観の違いではないか。自分の国(民族)を拡大する(守る)という欲望のために争う。一神教の教えを広げる(守る)ために争う。拡大したら認め合うのではなく、自分の価値観を押し付ける(教育を施す)。押し付けられた側が学ぶと自己(当然の権利)を主張するために争う。古くからの宗教観は八百万の神や、自分のモノではなくみんなのモノという独占欲という価値観を持っていない。将来その価値観を認め共存出来る世界を構築して永久的な平和を目指したい。ありがとうございました2020/02/08
Kentaro
14
本書は、歴史を遡って現代の課題の因果関係や遠因、転換点の視座を与える。 各種紹介を読んでみると、どんな問題にも選民思想というか、我々の民族こそが選ばれた優秀な民族なのだという感覚が影響していることがわかる。ギリシャ正教を正当に継承するとし、第三のローマを標榜したロシア、モンロー主義で世界の民主主義をリードすると標榜するアメリカ、言わずと知れた漢民族を中心とした外夷を属国とする中華思想、イランやサウジアラビアにおけるイスラムの中でのスンニとシーア派の対立しかり、アフリカでのフツ族とツチ族の対立もそうだろう。2018/12/23
Рома
4
中国(台湾、法輪功)、ヨーロッパ(スコットランド、カタルーニャ)、アメリカ(犯罪カルト、ユダヤ)、中東(アラブとユダヤ、クルド人問題)アフリカ(ルワンダ、マリ)の主に5つの地域で現在進行形で起きている問題の由来を歴史に訪ねている本。「あぁ、こんな理由があったのか」と項目もあれば「え?ただ事実を述べただけでじゃあ今の問題の原因の由来はどこ?」と言いたくなる項目もチラホラ2017/11/09
がみ
2
図書館で借りました。最近この手の本が好きでよく読んでいます。昔があって今がある、改めて気付かされます。2019/06/21
へろ
2
範囲が広くて自分の理解がない分野が認識できます。今の自分の世界情勢、歴史の把握のテストになりますね。学ぶには少し向かないかもしれません。地域事に勉強したほうがいいですね。急がば回れ。2017/12/20