内容説明
第22回スニーカー大賞〈特別賞〉受賞作!
「生きる意味がない」と嘆く完璧主義者は、納得いく死に場所を求め〈寝台特急ボンディ〉に乗車する。
それは余生を謳歌する、穏やかな旅になる――はずだった。
酔いどれの旧友、メイドに扮した麻薬捜査官、ギャングの可憐な跡取り娘、爆弾をまとう元恋人……旅は道連れ、ギャングも乗り込み銃弾飛び交うバカ騒ぎへと突入する!!
不器用な自殺志願者たちの奏でる、熱烈な群像劇を召し上がれ。
【電子特典】キャラクターデザインラフ集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きたさん
10
前半はひたすらにカレーの美味しさと死にたい理由が語られ、次第に登場キャラの関係性が加わっていく。終盤になってようやくストーリーが動くのだけれど、勢いのせいか呆気に取られつつ、ハッピーエンドだったということもあって、なんか面白かったなあという好印象で終わるドタバタコメディでした。2020/04/18
サケ太
8
カレーを愛した死にたがりたちによる群像劇。内容はともかく、読了後は、カレーが食べたくなり、欧風カレーボンディへ行きました。やはりカレーは美味い。2017/08/14
椎名
7
文章は悪くなかったのだが最重要となるカレー周りのコミカルさが合わず。あとがきが面白かったと書いてしまうとあれですが、引っかかる要素も多かったが気になる要素もあったため一先ずは次回作に期待。佳作や特別賞というのは理解できる。2017/09/02
nawade
5
★★★☆☆ 第22回スニーカー大賞特別賞受賞作。寝台特急ボンディに乗り合わせた自殺志願者達が奏でる群像劇。あらすじや表紙からBACCANO!っぽい作品を予想していたが、個性的なキャラがバカ騒ぎしている点は共通なんだけど、ナンセンスな側面があったり、カレーは宗教みたいなノリがあったりする。ホント、どれだけカレーが好きやねん!?結論、馬鹿は感染する。カレーは美味しい。2017/07/30
真白優樹
4
幾人もの頭のネジがぶっ飛んだ者達が、寝台特急を舞台に広げる狂騒曲の物語。―――香辛料と闘争の香りが吹き抜け、寝台特急は突き進む。全員本質的には壊れた狂人の類でありながら、一本確かな筋の通った変人達。そんな奴等が心のままに喧嘩したりしながら大騒ぎを繰り広げるこの物語は、最初から最後までクライマックスが如き、どこぞのぶっ飛ぶジェットコースターも突き放しそうな勢いで駆け抜けていく物語であり、何も考えず掴まらなければ分からない隠れた味を味わえた時、心に謎の爽快感が駆け抜ける物語である。 うん、面白かった。2017/08/01