内容説明
反社会、テロ、スキャンダル、ユートピアの恐怖と魅惑など、わいせつ罪に問われた「サド裁判」当時に書かれた時評含みのエッセイ集。若き澁澤の真髄。没後30年を機に新装版で再登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
31
☆☆☆ 数ある澁澤龍彦の著作の中でもかなり難解な内容で歯ごたえ十分。ただし私はもう少しやわなものを好む。泉鏡花の作品に出てくる「きやきや」という表現や、若くして果てたすさまじい帝王ヘリオガバルスに興味を抱いた。2022/09/13
algae
4
神聖受胎に関して、リヨンの司教イレネは「純潔な神はみずから純潔に造り給うた純潔な女陰を純潔に開かれた」と述べ、聖アンブロジウスは「聖母には腹門というものがあったから、女陰が塞がっていたにもかかわらず、キリストは支障なく体外に出ることができた」と述べた。というギャグみたいな神学論争ではく、サド裁判がメインの話。特別弁護人や弁護側証人が埴谷雄高、遠藤周作、大江健三郎等々と豪華すぎてチビりますわ。2017/11/03
よいおいこらしょ
3
国語問題やサド裁判など当時の社会的な問題が多く、思想書の側面が強かった。しかし、完全に思想書のみかと言われればそんなこともなく、「神聖受胎」の解釈は素晴らしかった。「狂王ヘリオガバルスあるいはデカダンスの一考察」は当時の宗教観と狂王の宗教的視点が纏められてあって、ローマ時代の宗教的土壌は極めて完成されたものだと思った。2020/12/28
湊-みなと-
3
己の教養不足であるのは承知の上だが、難しかった…とにかく難解だった。評論部分はさっぱりであった。しかしその中でも「暗黒とは人間と世界の深淵であり、わたしたちはこの深淵をのぞき見るとき、その無限の奥深さに眩暈をおぼえずにはいられないのである」という一文が印象に残った。エッセイ部分は相変わらずの軽快な文章でやはり澁澤氏の文体好きだな再認識。いずれサド作品を読んでみたい。あと星新一氏の「テレビ・ショー」も気になる。2018/10/03
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