内容説明
ボマルツォの怪物庭園、プラハの怪しい幻影、ノイシュヴァンシュタイン城、骸骨寺、パリの奇怪な偶像、イランのモスクなど、初めての欧州旅行で収穫したエッセイ。没後30年を機に新装版で再登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
里愛乍
33
所謂紀行文。自身がヨーロッパで過ごした日々の様子をなんとも楽しげに描いている。その場での陽射しや空気感まで伝わってくるような活き活きとした情景は、これまで読んできたような禍々しさ?は微塵も無く、これが素の彼なんだろうと思う。後半はいつもの?澁澤龍彦といった感じで特に処女崇拝と自分の死は苦笑混じりでかつ楽しんで読んだ。いや実に面白い。ここまで徹底していると新鮮みすら感じる。2018/04/20
belle
6
読み始めて字が小さいなあと思ったが、澁澤龍彦のヨーロッパが詰まっている。多田智満子の解説がまた良い。2017/09/30
misui
3
紀行文とエッセイ。特に紀行文は澁澤の文章の中でも特に面白いものではないかと思う。「ヘラクレスの睾丸のように張り切っているな!」2023/11/05
よいおいこらしょ
2
ヨーロッパ紀行文。現在、ノイシュヴァンシュタイン城といえば、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルで有名であるから高尚なイメージを持たれがちだが、本書では「狂王の城」と一刀両断されていたのが面白かった。後半は澁澤龍彦の強記ぶりが見られるエッセイであり、読み応えのあるものばかりだった。「オカルティズムについて」と「私の処女崇拝」が良かった2021/02/09
じゅん
1
ヨーロッパと中東旅行に関する前半のエッセーでは有名どころについての言及もあるものの、どちらかといえばマニアックな場所に触れられている部分が多いのが、澁澤龍彦らしい。特にイタリアのマジョーレ湖に浮かぶ4つの島に関してはたびたび文中に出てきており、かなりお気に入りだったことがうかがわれる。将来イタリアかスイスに行くことがあったら是非行ってみたいものだ。後半のサロンやら処女性やら錬金術やらについても独特の世界観が面白い。性差についてはタブー視されがちな現代だからこそ、著者の見識がより輝いて見える。2018/10/25
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