内容説明
発見から110余年、いまだ有効な治療法も薬もなく、日本人にとって深刻な問題となっているアルツハイマー病は、もう一つの国民病である糖尿病と、きわめて密接な関係にあった! 神経科学の第一人者が「記憶物質」としてのインスリンの作用を明らかにし、海馬が冒され発症するまでの「負の連鎖」を根本から断つ新しい治療戦略を提言。実際にどうすれば予防できるか、治療効果が期待できるのはどのような薬なのかも具体的に示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
115
最近はこのような本はもう少し扇情的な感じで宣伝しているのが普通でしょうが、この本はじっくりとアルツハイマーと糖尿病の関連性について読ませてくれる本でした。かなり専門的な説明が多く、読むのに苦労する人が多いと思われます。しかしながら言っていることは基本的には表題どおりのことでありそれを裏付けるものです。食事についてもかなり踏み込んでいて、赤ワイン1杯でも毎日はやめたほうがいいということをいわれています。私にはいい本でした。2018/03/23
gonta19
86
2017/8/11 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2017/8/15〜8/16 少し前にも西道先生の新書にも書かれていたが、アルツハイマー病が脳の糖尿病である、という説がますます有力になっているようだ。アミロイドカスケード仮説をターゲットにした薬剤開発がことごとくうまくいかないことからしても、説得力はある。糖尿病である、としてもなかなか解決は難しいが、ターゲットがはっきりする分、治療法、薬剤などの開発には拍車がかかるであろう。期待したい。2017/08/16
ばんだねいっぺい
27
アルツハイマーと糖尿病が同根というはなし。民生費削減のためにも、健康寿命が長くなる運動はやはり超のつく必須だ。2017/07/23
kaizen@名古屋de朝活読書会
23
#感想歌 糖尿病アルツハイマー相似点過剰物質欠損物質2017/10/01
文章で飯を食う
14
アルツハイマーは脳の糖尿病。インシュリンが脳内で記憶物質として働いているとはびっくり。糖尿病はインシュリン不足だと思っていたが、初期はインシュリンの働きが悪くなり、過剰に分泌され膵臓が疲弊すると。インシュリンは過剰でも不足でも脳には良くない。糖尿病にかかると認知症のリスクは高まる。アルツハイマーが糖尿病の一つの現れではなくても、糖尿病にはならない事だ。そのためには肥満防止と運動、血糖値の乱高下を抑えること。低GIの食品を取ること。野菜から先に食べること。当たり前だが難しいことばかりでヤンス。2017/08/23