内容説明
寡黙な鬼軍人&不器用新妻の癒し系日常ファンタジー最終巻! 左遷先の田舎で、新妻レーアとの間にわが子を授かったウリセス。しかし彼の元には隣国との停戦記念式典への招集状が届き、身重の妻を置いて家を離れざるを得なくなる。その裏には、優秀すぎるウリセスを疎む軍上層部と、宿敵たる隣国の将軍の思惑が渦巻いていた。信頼できる仲間達の力を借りて、ウリセスは長年の因縁にケリをつけるべく旅立っていく。左遷先で得た、ささやかでいて限りない幸せを守るために――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀧ながれ
32
第5巻にして完結巻、さびしい。二人めのお子の誕生時は、ウリセスの右往左往が見られたかもしれないのに、赤子が成長して、平面移動から立体移動へと変わってゆくさまを、ウリセスに見守っていただきたいのに、残念でございますな。今回は、軍人らしく情報収集ありの戦闘シーンありの、男くさいかっこいいエピソードでした。…番外編の「エルメーテの日記」だと、エルメーテが途端にフツーのニイチャンになるのが、なんか不思議。画面の外でものすごくがんばっていたことがわかりました。でも基本的に、裏方仕事は大好きだよね、エルメーテ(笑)。2015/12/25
まりもん
23
ウリセスのピンチに信用できる友人や部下が走り回って助けてくれた。一方でエルメーテとジャンナの恋ももう少し読みたかったなぁ。最終巻なのが残念。2015/12/15
ぺぱごじら
21
不器用な鬼軍人、いよいよ因縁に決着をつけるの巻。ただ真っ直ぐ軍人として生きているだけの男は、その性のせいであちこちで逆恨みを買う不条理な目にも遭うが、任地にいる妻・生まれ来る子供、頼もしい義実家、有能な部下、都にいる長年の友にも恵まれるという恩恵も受けた。軍人としての価値観しか持たなかった男が新しく得た価値観を良いものとして受け入れていく姿が気持ちいい。…まぁなんだ、頑張れ補佐官(笑)。2015-1952015/12/07
t-snow
15
ウリセス達がこれまで積み上げてきたものが形になって現れてグッとくる最終巻。昔のウリセスだと無理だったろう難局を見事に乗り切ってて格好良い。三悪友が思いの外いいキャラしてました、ウリセスの視野が広がって、違った関係を築いていくんだと思うと嬉しい。レーア側は支えてくれる人がたくさんいて安心、予期せぬ笑いをくれるフィオレに和みました。最後の宴、最後の一文が、じんわり染み入ってとても素敵。そしてエルメーテ頑張った! ウリセスのことほんと好きですよね。ジャンナの返しもお見事でしたが、何年かかるんでしょうか……。2015/12/07
はなりん
14
ウリセスが本当にまるくなった!信頼できる人たちに助けられ、囲まれた幸せな終わり。3悪友達の活躍もよかった。エルメーテもがんばった。ラストの宴は幸せがあふれて読み手まで幸せになれる。2015/12/20