らんぷの下

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らんぷの下

  • 著者名:一ノ関圭【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 小学館(2017/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784091924612

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内容説明

▼第1話らんぷの下/▼第2話/だんぶりの家▼第3話/女傑往来▼第4話/すがの幸福▼第5話/ドライフラワー▼第6話/裸のお百▼第7話/寒雷▼第8話/女傑走る
●登場人物/青木繁(明治時代、日本西洋画の黎明期に実在した西洋画家)、柘植(青木繁と美術学校で同期だった若き西洋画家)、すなほ(柘植の恋人で、青木繁の元恋人)〈以上、第1話〉、私(結婚生活が上手くいかず、現実とのギャップに苦しみながらも、女としての自立を目指す女性)、かんな(私の姪で将来を期待される優等生)〈以上、第2話〉。
●あらすじ/明治42年、日本の西洋画の黎明期。天才画家、青木繁は世間に打って出ようとしていた。一方、その彼に闘志を燃やす若き西洋画家の柘植は、青木の才能を超えたい一心で、激しく自らを駆り立てながら絵を描き続ける日々を送っていた。だが、青木に対して異常なまでのコンプレックスを持つ彼は、献身的に尽くしてくれる恋人すなほのことを、愛しながらも信じられない。というのも、彼女が青木の元恋人だったからだ。そんなある日、柘植はすなほが今も青木の絵を隠し持っていることを知る……(第1話)。▼一人の人間としての自立を目指し、「看護婦人」となった“私”だったが、しかし、職場結婚後、わずか3年でぼろぼろに疲れ果てて、父親の生家へ静養のため戻る。その家で共に暮らすことになった姪のかんなは、成績も良く女学校への進学が期待されていた。かんな自身も秘かに医者になることを夢見ていた。“私”は、彼女を応援したいと考えていたが、その家族は女の医者など必要ないと猛反対しており……(第2話)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

天の川

47
先日読んだ「高橋瑞物語」から、ご紹介いただいた短編集コミック。日本3人目の女医となった高橋瑞が「女傑往来」「女傑走る」に圧倒的な迫力で描かれていた。他の作品も明治時代の女性を主人公にしたものが多く、男尊女卑が色濃く残る時代を生きる女たちの無念や愛憎、したたかさが、劇画調の確かな画力で浮かび上がる。特に「だんぶりの夜」は切なかった。他の方のレビューで岩波歴史を旅する絵本の「江戸のあかり」の絵を担当されていたと知りビックリ。あの絵本は素晴らしい出来(子ども向けではない&歴史マニア向け?)でした。納得です。2021/08/29

リボー

28
画風は少し古いかなと感じてしまいましたが、慣れるとその絵のうまさに引きずり込まれてしまいます。易々とこんな言葉を使いたくないのですが、画力に関しては「天才」に値する方だと思いました。人物の皺まで精密に書き込まれていてプロの仕事だと思わず脱帽いたしました。寡作なのが本当に惜しまれます。2012/09/17

たまきら

25
女だから感じられる喜びと悔しさ。これは女性でないと描けないと思う。構成、絵の構図、画力。すごい絵師です。2016/07/11

紫羊

22
漫画なのだけれど、優れた短編小説を読んだような後味です。これも傑作。2016/11/16

たまきら

21
寡作、という言葉では済まないぐらいなんだけど、やっぱこの漫画家、パねえっす。2017/11/10

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