内容説明
東芝事件、豊洲移転問題、原発再稼動をめぐる混乱まで……その背後に存在したのは、日本人が間違うときに必ず通る「8つの失敗の法則」だった。山本七平からゲーム理論までを引用しながら展開される究極の日本人論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
108
この筆者のHPのかなり昔からの読者で、そこで論じられていたことをまとめたものであると思いました。東芝問題、電通、東電などなど結構マスコミの論調とは一味異なった面での分析をしてくれています。ただその時々によって言っていることが若干変わってきたりするところが残念です。2017/08/03
ヒデミン@もも
45
とてもわかりやすい。アゴラの連載記事らしい。初めて行政の授業が役立った。サンクコスト(埋没費用)の例えもわかりやすいが、やっぱりもったいないからレストランで食べ残せないなぁ。2017/08/16
99trough99
22
5年半ぶりの再読。名著「失敗の本質」で失敗作戦の優れた分析の抽象化が不十分であると不満な著者が、日本の失敗の本質であると考える【現場主義による部分最適化】【誰も決めない空気の支配】を8つのケーススタディでこれでもかと適応し、分析を繰り返す。うんざりしながらもエピローグにようやく到達して、冒頭、「日本人の失敗のパターンが同じなので、うんざりした読者も多いことだろう。」の一文に、すっかり著者の作戦にはまっていた自分に気づき思わずニンマリ。空気を読まないことがイノベーション、これが全てですね。2023/05/04
がんぞ
5
「日本軍は何度も同じパターンで攻めてきて玉砕する」と太平洋戦争でもあざ笑われていた、実効より組織内論理の優先。’90年代から伸びないGDP、数十倍になった中国、数倍になった韓国「一人当たりの労働生産性では先進国中下位にあり、韓国にさえ抜かされそう」言外の意が伝わる優秀な職人技が製造業を進化させた「製造業の貢献で官僚・非製造業の非効率をカバーしてきた」江戸時代の限られた土地から最大の成果を得る労力集約型・労働革命、対してヨーロッパは産業革命/バブルの崩壊は防げない、しかし後の処理がまずかった。国対政治の限界2019/01/20
アキ
5
日本人の失敗のパターンの特徴は、現場主義による部分最適化と誰も決めない「空気」の支配、という文がすべてを表している。東芝・日本軍・電通・東電・朝日新聞・豊洲・民主党の失敗を分析し、8つの法則にまとめた。会社に入ると、その中で出世競争がはじまり、脱落しても転職はできないというジレンマに陥る。もっと自由に転職ができる社会になっていけば、逃げ場ができるのだろうか?自分自身は、転職してほんとによかった。2017/08/27
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