講談社文庫<br> 生還者

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講談社文庫
生還者

  • 著者名:下村敦史【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 特価 ¥396(本体¥360)
  • 講談社(2017/07発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062937108

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内容説明

ヒマラヤ山脈東部、カンチェンジュンガで雪崩が発生。日本人7名が巻き込まれる惨事となった。犠牲者の一人・増田謙一の弟である直志は、兄の遺品を整理するうち、ザイルに細工がされていたことに気づく。死因に疑問を抱く中、兄の登山隊に関係する二人の男が相次いで奇跡の生還を果たす。真相がわかるかと期待した直志だったが、二人は全く逆の証言をし……。雪山という密室を舞台にいくつもの謎が絡み合う緊迫の山岳ミステリー.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

355
貪るように頁を捲った!死と直結するような危険を承知にヒマラヤ級の登山に挑む者たち!入念な訓練と装備で挑んでも大自然の気まぐれに命を左右される過酷な冒険に生の意味を探求せざるを得ない不可解な人種、登山家。雪崩に遭遇し絶体絶命の中、生還した二人の証言は真っ向から逆。証言の真偽を追い求める毎に新たな疑念が湧く!大自然というアンタッチャブルな存在とその魅力に魅入った者たちの真実の愛は是が非か?真逆のベクトルが実は同じ方向を、という驚愕!儚さという美しさをあなたは受け入れますか?最高傑作の山岳ミステリーです‼️🙇2019/11/18

ミカママ

325
まさしく「ページをめくる手が止まらない」。雪山の怖さを知らないわたしでも、一瞬にしてその景色が浮かび、手足までが凍えてくる。どうなっちゃうの?真相は?!どんでん返しを繰り返しつつ、サクサクした文章で最後まで引きずられました。お見事。2017/12/22

イアン

149
★★★★★★★★★☆サバイバーズ・ギルトを描いた下村敦史の山岳ミステリ。世界第3位の標高を誇るカンチュンジュンガで兄・謙一が遭難死する。弟の直志は遺品のザイル(命綱)に残された人為的な傷から殺人を疑うが…。食い違う生存者の証言と4年前の山岳事故との関連。ミステリ要素もさることながら、吐く息が瞬時に凍るような緊迫感が秀逸な山岳小説でもある。恋人を喪った罪悪感から山を捨てた兄は、なぜ高峰に舞い戻ったのか。プロローグの〝彼〟とは一体誰なのか。科学捜査の介入を許さない標高8千mのクローズド・サークルに酔いしれた。2024/04/15

じいじ

140
 小説の「つづき」が気になって、早くに目が覚めてしまうことがある。まさに、これがそうだ。今朝、3時に起きて一気に読了した。高峰のヒマラヤをメイン舞台に、厳寒の白馬、富士山…山男らの挑戦を綴ったスケールの大きい山岳ミステリーに興奮しました。鋭利に斬られたザイルの切断面、遭難者の死因は事故なのか?それとも殺人か? 謎解きのカギを握る二名の生還者が…、謎が謎を呼びます。ハラハラする緊張感の中に、若者らの人生観も顔を出す、ちょっぴり恋話もちりばめられたミステリーは最高に面白い。存分に堪能しました。2018/02/12

まこみん

128
登山難度の高い山で、4年のブランクのある兄が雪崩で亡くなった。その後同じ山での生還者が2人救助されたが、妙な事に其々の証言は全く正反対。兄のザイルの細工にも不信感を募らせる弟の直志。一方、山を愛する雑誌編集者の恵利奈は神聖な山に嘘をつく登山者は許せない思いで、真相を探る決意をする。どちらがどんな理由で嘘を言っているのか。一つの謎が解けても、次々に新たな謎が。後半の3人での登山では、全く経験のない私にも、真冬の過酷な山の脅威の描写に緊張しっぱなしだった。今まで読んだ下村さんの中で一番。失踪者も読まなくては。2018/09/22

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