河出文庫<br> 家光は、なぜ「鎖国」をしたのか

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河出文庫
家光は、なぜ「鎖国」をしたのか

  • 著者名:山本博文【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 河出書房新社(2017/06発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
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  • ISBN:9784309415390

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内容説明

東アジア情勢、貿易摩擦、宗教問題、特異な為政者──徳川家光政権時に「鎖国」に至った道筋は、現在の状況によく似ている。世界的にも「内向き」傾向の今、その歴史の流れをつかむ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

91
この4月に亡くなられた山本博文先生(東大史料編纂所教授)の著作。NHKの番組「知恵泉」で居酒屋のカウンターに座りコメントされてましたが…とても残念です。本書は先生の初著作となる89年刊の『寛永時代』に加筆・改題の上、文庫化したもの。30年の歳月を経ているが、論旨に変わりない自信作とのこと。近年「鎖国」という用語自体に対し議論があるようだが、三代将軍家光が後に鎖国と称される政策をとったのは何故か?その問題に正面から向き合い、徳川政権初期の体制確立に、家光の独裁的ともいえる個性がどのように反映されたかを語る。2020/12/24

しんすけ

15
タイトルが納得できるのは半ば過ぎてからである。 コロナ禍にあって交易遮断の必要性を感じ「全世界の鎖国が必要なのではないか」と考えていたところに読友の感想に興味を覚え読んでみた。 ただし前半は家光の支配体制確立に関する詳細な記述が多く、増補前の『寛永時代』のままで良いのではと思わせることも多い。 半ば近く島原でのキリシタンの一揆に腐心する様が描かれ、キリシタン廃絶の構想が生じてくる。しかしキリシタンの背後にはポルトガルが存在した。ポルトガルは生糸の輸入に関して重要な国だった。2020/12/29

紙狸

8
1989年出版の『寛永時代』という単行本に加筆して、2017年に文庫本になった。なぜこのタイミングだったかという示唆が「はじめに」にあって興味深い。学習指導要領の改定案で「鎖国」を「幕府の海外政策」にあらためるといったん発表され、反対論を呼び、「鎖国」は生き残ったという。確かに家光以後もオランダ、清との交易は続いたし、朝鮮とは国交があった。それでも筆者が「鎖国」という表現にこだわるのは、「鎖国」をしていたのでなければ、ペリーの「開国」要求の衝撃が理解できないからだ。なるほど。2020/12/11

kinta

4
89年刊の『寛永時代』に加筆・改題の上、文庫化。最初の著作であるからか、若干学術的記述式が抜けてなくて、読書側も論文を読む姿勢になるか。幕府を軍事組織から役所的組織へ確立していく途上での障害は「思想」であったか。結句、貿易を断念せざるを得ない格好に。強権を発令してまでの思想統制。これを先回しにして、近世を固めていったことが、実は300年以上たってもこの影響下にある、ということがよくも悪くも動かしがたい事実として浮かび上がる。考察し甲斐のある事実だらけ。2022/06/30

スプリント

4
鎖国へと舵を取ったのはなぜか。病弱な三代将軍家光の政権基盤の形成とからめて解き明かします。2017/07/28

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