読書の悦楽

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読書の悦楽

  • 著者名:谷沢永一
  • 価格 ¥510(本体¥464)
  • PHP研究所(2017/06発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569572130

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内容説明

毎日、店頭に溢れ出るほど刊行される新刊書籍の中から、何を、どう選んで読めばよいのか? 図書費を押さえつつも、できるだけ幅広い分野の書物に目を通しておきたいが、何か上手い方法はないか? 本書は、こんな悩みを持つ活字中毒者に贈る、本読みのプロ・谷沢永一が経験的に得た“読書の手口”の大公開である。本書を構成するのは「雑読学序説」「蒐書学序説」「読まねばソンする25冊」の3章。「雑読学序説」は、著者が教鞭をとっていた関西大学の一年生対象の講座の最終講義を文章化したものだけに、漫談のような語り口調の中にも、思わず頷いてしまうプロの読書の方法論が堅苦しくなく語られていて面白い。「読まねばソンする25冊」では、著者お薦めの逸品、名著が紹介されており、活字好きにとっては有り難い読書ガイドになっている。作家、評論家による読書論は多々あるが、これほど実践的な読書論はない。活字好き必読の一冊である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽんぽこ

4
谷沢永一さんがあまりに大好きすぎるので再読。夏目漱石の「漱石山脈(昭和22年初版)」の矛盾についての指摘は何度読んでも爽快です。あとじわじわ来ているのが、鴎外が数字にダメダメだったエピソード。こういうこともさまざまなバージョンの全集を読み込まないと分からないことで、さすが谷沢さんだなあと思います。2022/09/20

袖崎いたる

3
柳田國男が偉かったのは注をつけなかったこと(p59)と言い切っているところ、好き。俺はこの人から贔屓学者なる言葉を知ったんだな。ちなみに俺の友人は「推しの学者」なる言葉を使っておったが、同類かな。2022/08/07

袖崎いたる

1
三島由紀夫がそう言っていたように、著者は「習慣の型」を生きることが、東浩紀が時々ぼそりと呟くような「実存パワー」の源であるとする。日常における過去の後悔や未来の不安などの、人間が時間的存在であることのキツさを、習慣は超越することを可能にする。そして習慣のいち内実としての読書は、一冊全頁を読まなければという義務を捨て、足許にひとつひとつ一冊を読んだという事実を植えていくことにある。その一冊は「一巻の人」という、選択した一冊の本をよくよく読み込むことを重視する仕方で以て読む。また、これと決めた本は読書習慣の中2015/04/01

ぽんぽこ

0
前にこの本の収録された総集編(のようなもの)を読ませていただき、機会があったのでこちらも。実質再読です。古典精読や一巻の人に徹するだけでは読書を生涯楽しめない。読書と古典読みは異なる存在。読書においては野次馬のような柔軟性も必要。売り手と買い手では立場が違うので、買い手が値段についてとやかく言うのはお門違い。等々、なるほど、と腑に落ちるお話がたくさん。私も即売会が大好きなので、雑書と戯れる瞬間の楽しさというのがよく分かります。この本の使われている言葉が難しいので、逐一調べながら読むのが手間なのがネック。2021/06/02

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