内容説明
雅江と英理佳は、小学4年生の頃、まるで双子のように仲良しだった。ともに31歳となった二人が、20年の歳月を経て、殺人事件の法廷で再会する。一方は裁く側、一方は裁かれる側の人間として――。その後、二人の運命は二転三転。思いもよらないかたちに捩れ、絡み合っていく……。人の心の謎と葛藤を精緻に描いた心理ミステリーの傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らむり
45
小学校の頃の友人同士が法廷の場で再会。かたや東大卒裁判官が殺人容疑者として、かたや裁判員として。この状況だけでも、「ん?」となってしまいましたが、この後どんでん返しが。ラストは「えー!」て感じ。2016/01/16
momi
44
帯にある「あっ!!と驚くドンドン返し!」につられ購入!面白かった!!そう静かなドンドン返しもあった…。たしかにあったけど…。うわ〜っ!!そんな終わりかた…私はイヤ〜ッ!!後は読者の想像にお任せしますみたいな…。どうなの!?どうなっちゃったの〜?!ハッキリさせて〜教えてよ〜!!ストーリーはサブタイトルそのままなんだけど…。小学生の時の同級だった女が20年ぶりに再会した場所は法廷だった!!母親殺しで裁く者と裁かれるもの!!裁判員制度…母娘の共依存関係!ベテランミステリー作家が描く心理ミステリーです!2015/12/14
uririn
18
裁判員裁判のお話。境遇は正反対ながらも、小学生の頃一時仲の良かった女ともだち。その後の人生は、片やエリート裁判官、片や一人息子と会うことさえ適わず、パートを掛け持ちしているバツイチの女。大人になってからの共通点は男運のなさと母親の存在。そんな二人が裁判所で再び出会ってしまい…。最初の展開にまず「えっ?」とびっくり。そんなに憎んでいたのか…とまた驚き、「え、そうだったの?」とまたまた驚き、と驚きの連続で面白く読めました。2016/01/19
Yumiko
17
学生の頃、実は法曹界を目指す気持ちが少しあり遅くまで学校に居残って勉強をしていた頃を思い出しました。遊びの誘惑に負けて早々と投げ出してしまったけれど;^_^ 裁判員裁判制度を分かりやすく解説されながら読み進められるので、法廷ミステリだけではなく超初心者向けの裁判のしくみが分かる本とでも言えるかも。前半に軽い驚きがあり、そしてラスト…きたか、こういうパターン…2016/10/10
mirei
6
まず、思っていた被告人となるべき人物と裁く側の人物が違ったことにえ?と思った。そして、また立場がめまぐるしく代わり、最後の終わり方に再度え?と思った。で、どうだったのー?と!皆さんはどうだったと思いますか?2017/08/15