内容説明
時は明治2年。日本人を見下すお雇い外国人リチャード・ブラントン、出自ゆえに孤独に生きる通訳の丈太郎、天才発明家“からくり儀右衛門”こと田中久重の3人は長崎伊王島で条約に定められた近代灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の壁、牙を剥く日本の地震、予期せぬトラブル……。立ちはだかる困難を前に、男たちは貧しい漁村に光を灯すことができるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
145
時は明治の初期!灯台に関わった人たちの話!最初は専門用語など飛び交い、土橋章宏作品にしてはエンタメ感、痛快さもなく固い感じの表現で、このまま話が終わってしまい土橋章宏作品で初めてハズレをひいたかなと思いましたが、そう思ったのも序盤まで!中盤から引きこまれ、終盤は涙でウルウルでした(^^)灯台のことを詳しくなくても大丈夫です。ただ題材が灯台というだけで、人の成長、温かさ、ふれあい、優しさのある物語に仕上がってますので、きちんと最後まで読ませてくれます。土橋章宏さんのエンタメ能力に恐れ入りました。2017/09/18
ポチ
57
こういう話っていいですね〜!明治初期、日本人と外国人双方とも偏見を持っていた中、そんなことを気にしないでお互いに同じ目的のために協力して灯台建設に力を注ぐ姿がいいですね。現存しているブラントンの灯台が見たくなりました。2018/10/07
五右衛門
41
読了。電子書籍と間違って登録しちゃってました。 何はともあれこの作家さん追いかけます。2020/04/04
tomi
36
明治初年、近海が「ダーク・シー」と呼ばれて恐れられていた日本に灯台をつくるために派遣されたスコットランド人技師が通訳の少年、東洋のエジソンこと田中久重らと困難な事業にいどむ姿が軽快なタッチで描かれている。深みには欠けるが、灯台建設という題材は目新しく、さらっと読めて面白い。(「ライツ・オン! 明治灯台プロジェクト」の改題。)2017/06/18
タルシル📖ヨムノスキー
29
時は明治2年、灯台技師のリチャード・ブラントンとその通訳をするイギリス人と日本人のハーフ・丈太郎を中心に、困難に立ち向かいながら灯台建設を進めていくという話。何がすごいって70歳を過ぎても現役バリバリで探究心を忘れない田中久重老人の圧倒的なパワー。もし自分が70歳くらいまで生きたとして、あんなに前向きで矍鑠としていられるだろうか。地震対策をはじめ様々な困難を乗り越えていく途中で、灯台建設をやっつけ仕事と考えていたリチャードと、コンプレックスを抱えて萎縮していた丈太郎が前向きになっていく姿が実に清々しい。2021/09/06
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