内容説明
▼植民地時代から21世紀まで、アメリカの歴史を多面的な視点から解き明かす。
▼ブッシュ~オバマ政権時代を検証する章を加筆した、新しい視点のロングセラー・テキストの改訂版。
▼建国の理想と不平等な現実の落差、人為的な集団統合の必要性、国としての歴史の短さ。いくつもの弱点を抱えているかに思えるアメリカが、それでもなぜ超大国へと上りつめることができたのか? また、アメリカの時代はもう終わったのか?
▼WASPという多数派が不在となり、世界でも類のない格差/分断社会となったアメリカ。現代アメリカを読み解くための入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デューク
3
「アメリカは独立後、一貫して未完成の実験国家として歩み続けている」。そう語る筆者による、現代へと続く米国の軌跡をまとめた一冊。 1776年の独立宣言では、独立後の国名も統治体制も明言できなかった米国。そんな実験国家として産声を上げた米国は、現代にいたるまで未完成のままであり続けた。米国の推進力の源とは、独立宣言に隠された弱点とは、奴隷解放宣言の真の狙いとは、1980年代の低迷の理由とは、などなど。現代の米国を知るうえで欠かせない、歴史に裏打ちされた行動原理を知るためには必読の一冊。いちおし2017/03/23
koyasho
0
ピューリタン植民以降のアメリカの歴史を語ることで、現代アメリカの基礎知識を解説する教科書。歴史の各時代の特徴と、それが現代に与える影響が解説されており、全編興味深く読めた。著者が「まえがき」で述べているように、通史を一人で書いているためにコンセプトや筆致が一貫していて読みやすく、また内容も詳しすぎず易しすぎずで丁度よい。2017/04/02