内容説明
剣一筋に生きた凄まじき男達がいた! 本書は、剣豪小説の第一人者が、戦国期から江戸初期にかけて活躍した高名な剣客たちの逸話を鮮やかに描いた短篇小説集である。飯綱の妖術を遣う敵を一瞬にして倒した塚原卜伝。薪一本で剣客を手玉に取った富田勢源。思いのままに敵を御し、戦わずして勝つ伊藤一刀斎。武田晴信・長尾景虎らがその武勇を讃えた法体の名人・佐野祐願寺、島津藩のお家流示現流を天下無敵の剣法に育てた東郷重位。将軍家兵法師範を務め、天下に敵なしと言われた小野次郎右衛門、「直立ったる身の位」によって剣術を変革した柳生兵庫助。燕返しの大技を遣う佐々木小次郎を、枇杷の木刀で一撃で倒した宮本武蔵。杖ひとつで骨まで打ち砕き、相手を“速死”させる柳生十兵衛。高田馬場の血闘で獅子奮迅の働きをし、赤穂藩士としての吉良邸討ち入りで勇名を馳せる堀部安兵衛。迫真の描写で、10人の剣客の強さの真髄を切れ味よく浮き上がらせた一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵺
3
著名な剣豪の決闘シーンを描いた短編集。決闘のシーンは短く最後の数ページで描かれていた。2018/12/29
lily-hinax
0
剣豪好きは是非。結構ストイックで、裏切りません。
縁日
0
様々な流派の奥理を高名な剣豪の生涯とともにしたためた一作。時代背景や剣豪たちのとった戦術などが丁寧に描かれており興味深い。特に柳生兵庫助の章などは術理解説が殆どの話も多いため、津本氏の文章が好きな人には垂涎ものであろう。津本氏はストーリーや剣戟部分などのダイナミックな部分よりも背景や術理の解説などのスタティックな部分が優れているのでこういった短編形式のものはとても面白いと思う。2013/11/25
Panico
0
やはり津本剣劇は良い…でも雑誌掲載の2編以外はたいてい読んだことあるものからの抜粋ばかりでそこだけが不満。入門編にはいいのかも2012/09/01
niz001
0
たまにこういうの読みたくなるので購入。しまった。ほとんどバラで読んでるやん…2012/08/26