内容説明
イタリアのコモ湖で英国人実業家が惨殺された。被害者は美術品密売の噂がささやかれる元スパイ。死の直前、幻の名画を手に入れていたらしい。国家治安警察の将軍から極秘裏に捜査協力を頼まれたガブリエルは、ヨーロッパを股にかけた謀略のゲームの裏に、ある独裁者の不穏な陰を嗅ぎ取るが――世界一流の美術修復師にしてイスラエル最強のエージェント、〈ガブリエル・アロン・シリーズ〉!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
74
シリーズの途中から読むというハンデをものともせずにスパイ小説のいろんな要素が詰まった作品、読むと前の作品が読みたくなります。①主人公がスパイで暗殺者で修復画家で次期モサド長官で再婚で奥様妊娠中、しかも多分イケメン、魅力あり過ぎです(笑)。②昔の仲間がいろいろと手伝ってくれるのですがその人達も実に良い、それぞれもっと活躍させてあげたい。③重くないル・カレという感じでこの作品についてはアクションは控えめ。④絵画に絡んだ謎解きも面白い。点数80/100→全作品が読みたくなるシリーズ、すぐに次を読みます。2022/03/23
NAO
57
絵画修復師実はイスラエル諜報機関のエースであるガブリエル・アロンを主人公とするミステリ。アロンが恩義を感じている美術商の窮地を救うためアロンに課された秘密の依頼は、盗まれた絵画を取り戻してほしいというものだった。盗品の絵画の闇取引を斡旋するイギリス人実業家の交渉相手が明らかになると、物語は絵画泥棒の話から国を揺るがすよりスケールの大きな話へと変わっていく。とんでもないない相手にありえないような罠を仕掛けるガブリエル。息を呑む展開から目が離せなくなる。2023/12/05
chiseiok
55
グリーニーみたいに賑やかなのも良いけれど、こういうのも好き!ずっと気になっていたダニエル・シルヴァ初読みです。解説でも挙げられていたスタインハウアーの作品と近しいニオイがするかなぁ。SAS出身のケラーさん(!…なんで自分の読む作品にはこんなにケラーとハリーが多いのだろうw)参戦のあたりからドッカン来るかなと思いきや、その後も緻密で落ち着いた展開。作中での仕掛け自体はどれもこれも荒唐無稽のとんでもスケールなのに、抑制の効いた語り口のせいか不思議とリアリティを損なっていない。こりゃいいぞ、次作も追いかけるぞ!2021/02/18
Nat
49
図書館本。ガブリエル・アロンシリーズ14作目。5作目から13作目までは未訳なので、その間に前妻のリーアと離婚し、キアラと再婚していたようだ。今回はシリアの独裁者や失われた名画との絡みの中でのガブリエルの活躍が描かれる。フィクションだけど、事実も織り交ぜながら物語が展開していくので、実際にこんなことがありそうと思えてしまう。私の大好きなカラヴァッジョの絵もストーリーに絡んでくる。最後は、本当にこんな所で幻の絵が発見されれば良いのになという夢が描かれている気がした。2023/04/24
神太郎
31
本書がシリーズ1作目かと思いきや、けっこうな御長寿シリーズだったようで最初のうちはやはり戸惑って思わぬ苦戦を強いられた。スパイ小説でありながら美術のお話も加わり「アクションシーン」多めと思いきやそうでもなかったのでそれも面食らった。しかしながら、後半は一気に読み切り、作品内で言及されていたカラヴァッジョの絵にも区切りのつく良い終わり方だった。2025/03/19
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