内容説明
「白髪というものは、時によって白く見えたり黒く見えたりするものですね」―知りもしない唄をゆるゆると、うろ声を長く引いて唄うような気分。索漠と紙一重の恍惚感…。老鏡へ向かう男の奇妙に明るい日常に、なだれこむ過去、死者の声。生と死が、正気と狂気が、夢とうつつが、そして滑稽と凄惨とが背中合せのまま、日々に楽天。したたかな、その生態の記録。毎日芸術賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
練りようかん
14
20の連作からなる長編。毎日芸術賞受賞作品。40年ぶりに再会した白髪の相手はすぐに名前がでてこないくらいの距離感で、主人公の幼い頃から20代そして現在の記憶語りもまた移ろう。時間の区別がめっきりあやしくなった病人の話もだが、生と死を織り込みながらループする破綻のなさが引き込む。現在・過去・未来を見者という現象で書かれているのがとても興味深かった。花冷えや意識が遠のく瞬間もあって、没入とは違うけれど作品に沈んでる感覚が楽しい。特に「春の堤」の出だしから、意識のくねくねで結ぶ運びがああ古井文学だと心が躍った。2026/03/13
葛西狂蔵
5
今現在、個人的に古井由吉の近作を読む程贅沢な読書はない、と思う。半ばエッセイ風の脱小説的な世界は、誰にも似ていないし、立ち並ぶ者もない。著者自身が話者とおぼしき日常の些事を材に取りながら、日本語による独自の【意識の流れ】とでも云う物を作り上げている。近代小説の構造から逸脱しながら反小説的構造が小説として構築される様は深い愉悦を読者に与える。2015/08/07
アンコ椿
1
辛抱して最後まで読んだけど、正直よくわからなかった。日々楽天でありたし…2013/07/31
HiRaNo
1
ブッ浮く2013/05/12
ステビア
1
何なんですかねえコレは…(驚愕)2013/03/12
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