内容説明
キリスト教の礎を築き,世界宗教への端緒をひらいたパウロ(紀元前後─六〇年頃).この人物なくして,今日のキリスト教はないと言っても過言ではない.アウグスティヌス,ルターに多大な影響を与えたといわれる,パウロの「十字架の逆説」とは何か.波乱と苦難の生涯をたどり,「最初の神学者」の思想の核心をさぐる.
目次
目 次
まえがき
第1章 パウロの生涯
生い立ち/謎の青年時代/迫害者/復活のイエス/ガリラヤか、エルサレムか/回心/アラビアでの宣教/エルサレムへの上京/使徒会議/伝道の旅へ/コリント教会/最後の旅
第2章 パウロの手紙
1 正典としてのパウロの手紙
2 パウロの手紙はどう読まれたか
伝道のための手紙/朗読される手紙/複製される手紙/マルキオンの正典
3 七つの真筆の手紙
テサロニケ人への第一の手紙/コリント人への第一の手紙/コリント人への第二の手紙/ガラテヤ人への手紙/フィリピ人への手紙/フィレモンへの手紙/ローマ人への手紙
第3章 十字架の神学
1 イエスの最期
パウロは何が許せなかったのか/心の内に現われたイエス/イエスの最期についての資料/ 「十字架の神学」の核心
2 十字架につけられたままのキリスト
生き続けるイエス/イエスの殺害/十字架の逆説/十字架刑の残酷さ/ 「十字架につけられたまま」とは何か
3 呪いこそ解放、そして祝福
律法の呪いからの贖い出し/ 「十字架」と「死」の区別/ 「贖罪」とは何か/ 「義なる方」である神/律法とは何か/罪とは何か
4 「弱さ」を生きる
「弱さこそ強さ」という逆説/両面作戦を戦う/異邦人の告白の逆説/弱さゆえの十字架/正反対のパウロ?/イエスの言葉の反映/ 「強い」生き方への警鐘
第4章 パウロの思想と現代
1 パウロの思想の影響
再発見者たち/アウグスティヌス/マルティン・ルター/カール・バルト
2 神の啓示をめぐって
3 イエスの贖罪をめぐって
イエスの叫び/贖罪論の危うさ/ 「犠牲」について/ルカの誤解/イエスの福音の中心
あとがき
感想・レビュー
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優希
fishdeleuze
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浅香山三郎
フリウリ
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