コスミック時代文庫 北町南町かけもち同心

著者名：いずみ光【著】

コスミック出版（2017/06発売）

• ISBN：9784774727653

内容説明

江戸八百八町の治安維持に努めていた町奉行所。北町、南町の二カ所があり、一月交替で職務を担当していたが、この両奉行所、実は昔から競争意識が強く、長い間、縄張り争いが続いていた。その深い確執によって、検挙率が下がっていることを懸念していた老中・三枝正弘は、両奉行所に風穴を開ける特命を、一人の同心に託す。“おっとり梅三郎”こと、服部梅三郎──。北町の姓名掛であったこの男の才覚を見込み、南町の同職をも兼ねることを命じたのだ。かくして二つの奉行所に立ち入れる役得の同心となった梅三郎は、双方の調べ書きに目を通し、互いの人事を活用して事件を捜索。町の安泰のため、江戸を駆け巡る！　かつてない異色の捕物シリーズ、待望の開幕!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Ｍ２]

仲の悪い南北両奉行所の確執に風穴をあけるという老中からの特命を帯びた南北兼務の姓名掛という設定は面白いし、周囲からおっとりと呼ばれるほどの楽天的な気質と人情味を持ち合わせた主人公も好感が持てる。が、軽くて読みやすい分いろいろな描写が薄くてもったいない気がする。あと主人公の変な夢は余計。あの夢と真琴さんへの態度で主人公の魅力が半減してる。こちらもったいない。

2015/01/26