現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?

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紙書籍版価格 ¥3,080
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現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?

  • ISBN:9784822255077

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内容説明

世界的なベストセラー『国家は破綻する 金融危機の800年』(原題:THIS TIME IS DIFFERENT) の著者であるケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授の最新作。原題は、CURSE OF CASH。
直訳すると、「現金の呪い」となるが、その深い意味については、齊藤誠一橋大学大学院教授の解説が詳しい。

ロゴフ教授は「キャッシュレス」社会ではなく、「レスキャッシュ」、つまり現金の少ない社会への移行を説く。ビットコインなどの暗号通貨への移行を想定しているかといえばそうではない。
現行の高額紙幣の廃止による「レスキャッシュ」社会こそ、あまたある経済社会の問題を解消するカギとなる、という。もちろん、ゼロ金利制約をもたらす現金の壁を取り払い、マイナス金利を大胆に実施できることも大きなプラスとみる。

以下は、ロゴフ教授の日本語版への序文から一部抜粋した。

「現代の先進国でも、現金はいまなお重要な役割を果たしている。
とくに小口の取引をするときやプライバシーを守りたいとき、そして大規模な災害が発生したときには現金が欠かせない。だが現金は、大規模な脱税や犯罪など、本来の目的以外の用途でも暗躍している。
本書では多くのデータと歴史的事実を引きながら、政策当局は現金の光の部分だけでなく闇の部分にももっと目配りすべきであると説く。
ここでお断りしておきたいのは、筆者が提案するのはあくまで「レスキャッシュ社会」(現金の少ない社会)への移行であって、けっして「キャッシュレス社会」(現金のない社会)を主張しているわけではないことだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

97
ひじょうに読み甲斐のある本でした。キャッシュレス社会を目指して日本も2020年には40%をキャッシュレス決済にして行こうという未来投資戦略が政府から出されています。ただそれにもかかわらず世界全体では通貨の量が増えているということのようです。著者はレスキャッシュ社会ということで高額紙幣をなくしていくという方向を論じています。またマイナス金利という政策にも効果があるのでは、ということもいわれています。題名がちょっとという気がするのですが内容は非常にためになりました。2017/09/26

えちぜんや よーた

73
スウェーデンでは教会への献金も、ホームレスへの生活費支給もP2P(個人間送金サービス)を使っているらしい。さらに銀行でもATMを撤去しだしているとのこと。日本では個人間送金は、主に「現金書留」「郵便為替」「小切手」「銀行振込」だけ。どれも付加価値を見出しにくそうなビジネス。地方銀行は現在のところサブリースローンで儲けることしかやることがなさそうで、そのうち金融庁から目をつけられそうなので、今からATMコストの経費削減をすることは良いと思います。「レスキャッシュ社会」の実現は歓迎すべきことでは?2017/09/18

highsax @ シンガポール

15
★★★★☆ ロゴフ教授の最新作。地下経済の決済や脱税の助長を後押ししている現金の役割を指摘。レスキャッシュ社会の社会の便益は、もはや現金を発行する便益を超えており、段階的に高額紙幣から廃止していくことを提言。ゼロ金利政策への波及効果にも触れられている。豊富な事例が多く読みやすい。 例えば戦後の闇市など地下経済が社会の効用を高めている側面もあり、全ての商取引をオープンにすることに懸念は残るが、近い将来はレスキャッシュを経由して完全にキャッシュレス社会になるだろう。未来の決済システムを考えるのに役立つ。2017/05/20

Takaaki Sasaki

14
金融経済読書会でこの本の勉強会をするということで読んだ。高額紙幣の廃止し、レスキャッシュ社会に移行することを提唱する。レスキャッシュ社会に移行することが必要な理由として高額紙幣が脱税、地下経済、犯罪組織に利用されており、それらの存在を少なくすること、「負の金利」によるインフレターゲット政策を導入しやすくすることを挙げている。脱税や地下経済がこれほど大きな規模になっていることは新しい発見だった。2017/05/18

犬養三千代

9
副題、紙幣をいつ廃止するか? 高額紙幣の問題点を鋭く指摘している。そして、未来のあり方を検討。 発行される紙幣はどこにねむっているのか!デジタル通貨はどうなっていくのか?極めて明確に解説している。分厚いが一気に読んでしまった。2019/03/14

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