内容説明
ユニバーサル化時代を迎えた日本の大学は、自らの手でその将来像を示さなければならない。トロウの発展段階論、クラークの比較高等教育システム論を手掛かりに日本の教育行政を俯瞰し、これからの大学が備えるべきシステム、価値、理念を見定め、「全入」問題、高大接続、秋入学やファンドレイジングなど、具体的かつ喫緊の課題に重要な示唆を与える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Moloko
2
大学改革について戦後期だけでなく、明治期の大学の誕生期にも遡って問題の根源を歴史的に紹介、考察したもので、いかに現代まで引き摺っている日本の大学の構造がヨーロッパやアメリカの部分的模倣で形成されていき、一方で文部省・文科省が20世紀の末まで大学に規制をかけて高等教育をコントロールしようとしたか等々、そしてそれらが今の大学の問題とどう関わってくるのかを論述している。初年次教育や教養や専門職課程の問題やズレた解決策である入試改革等々を学生側から見てきたが、教育への大学の自己解決能力の低さの理由を理解できた2017/08/23
Tsutomu Yamamura
0
教育社会学、高等教育論が専門の著者による、小論文・講演記録・シンポジウムでの発言などを収録。大学の歴史や課題、改革の背景などが、繰り返し説明されて、読み進めていくうちに大きな流れがわかるような気になりました。欧米の大学と日本との違い。エリート⇒マス⇒ユニバーサルという歴史の流れ。日本の高等教育の歴史。大学に勤めるものとして勉強になりました。2015/09/01
エレ舞
0
述べられてる内容には首肯するが、ひとつ大きな視点がすっぽり抜け落ちている。文科省と教員の他に、大きなロールを持つ「大学職員」が一切でてこない。「大学職員」が抱える問題点と課題が、大学改革にとってかなりの大きな柱。教員がいくら論理だてて理論的に話しても、「大学職員」はそれでは動かない。2020/06/07
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