文春文庫<br> ロシアについて 北方の原形

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文春文庫
ロシアについて 北方の原形

  • 著者名:司馬遼太郎
  • 価格 ¥569(本体¥518)
  • 文藝春秋(2017/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167105587

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内容説明

「ともかくも、日本とこの隣国は、交渉がはじまってわずか二百年ばかりのあいだに、作用と反作用がかさなりあい、累積しすぎた。国家にも心理学が適用できるとすれば(げんにできるが)、このふたつの国の関係ほど心理学的なものはない。つまりは、堅牢な理性とおだやかな国家儀礼・慣習だけでたがいをみることができる(たとえば、デンマークとスウェーデンの関係のようになる)には、よほどの歳月が必要かと思われる。」(あとがきより)

おもに日露関係史の中から鮮やかなロシア像を抽出し、将来への道を模索した、読売文学賞随筆・紀行受賞の示唆に富む好著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壮の字

73
『坂の上の雲』の余談として書かれている稿である。ウラル山脈以西のみを領土としたロシア。たえず東方から強悍なアジア系遊牧民の侵略に脅かされ、国の成り立ちの念頭にも、現在に至る政策にも「恐怖」が占める部分が大きい。広大なシベリアをはさんだ東の果ての洋上に浮ぶ文明国、日本。防衛意識の敏感さ、近代世界への「出遅れ感」という点で、似たもの同士であるといえなくもない。モンゴル民族との関係史、ロシア海洋史としても理解の手助けとなる。日露間の懸念材料である北方領土問題についての考えも納得できる。大陸が、掴める。2016/05/05

レアル

67
ロシアの成立を遅らせたのはその周りに常に外敵がいた事が原因!と前置きをし、ロシアの歴史が意外と浅い事に驚かされる。そして農奴、略奪と日本人には理解できないだろう!と断りを入れながらその歴史は日本や朝鮮、中国を交えながらその特有な歴史観を述べている。ロシア側からの日本の発見という件も面白いし、そこから繋がる歴史観、そして北方領土の見識もなるほどと納得。2017/03/06

i-miya

53
2014.02.08(02/08)(再読)司馬遼太郎著。 02/06 (あとがき) 私はここでロシアについて書いた、がロシア国家、ロシア人そのものを書いたわけではない。 そういう主題に適切な書き手となれば、(1)ハンガリーの農夫、(2)NYに住む老いたポーランド難民、(3)各国大学研究室の論文、が適切だろう。 私も世を経(ふ)りてしまった。 ロシアが関係する、『坂の上の雲』、『菜の花の沖』を書くために十数年もロシアについて考え込むはめになった。  2014/02/08

けぴ

45
P246 「北方四島の返還については、日本の外務省が外交レベルでもって、相手国に対し、たとえ沈黙で応酬されつづけても、それを放棄したわけではないという意識表示を恒常的にくりかえすべきだと思っている。国内的な国民運動にしたててゆくことは有害無益、無用な反感をあおるだけということである」日露外交で北方四島返還が良いところまで行っている?と思うと実際に四島に住んでいるロシア人の反対運動で頓挫することが繰り返されている歴史を上手く表す名文。2019/03/02

i-miya

38
2011.12.04 (つづき)司馬遼太郎著。 ヨーロッパが、ルネサンスで再興・興隆しているとき、ロシアは、タタールの頸城のために、せっかくわずかに育ちつつあった都市文化が破壊されつくされようとしていた。モンゴル人は常に、どの宗教にも寛容であった。教会を意識的に権力の側に取り込むねらいであった。2011/12/04

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