内容説明
東京人狼討伐庁長官補佐・吉田射織。討伐サイボーグと言われた心冷え切った男の前に現れたのは、一人の少女だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
6
サイボーグと呼ばれる討伐官の男が、山奥で少女と出会い始まる今巻。―――星が繋がる夜、全ての真実も繋がる。人を襲わぬ穏やかな人狼を見てアマゾンを思い出したのは私だけか。それはともかく、閉鎖的な環境での人狼と人間の共存が描かれる今巻は、各人の思惑が渦巻き、様々な謎が交錯する中、サイボーグと呼ばれる男がかつて手にしていた情熱を取り戻し、少女を守る為力を尽くす巻となっている。絆を結ぶ男と少女、果たして本当に人狼と人間は共存出来ぬのか。分かり合えぬ二つの種族のこの先は闇か、それとも光か。 次巻も楽しみである。2017/05/27
陸抗
5
人狼は「悪」であり、討伐対象という認識しか無かった吉田射織。封鎖された神代村で出会った、アイカとのふれあいで、射織は考えを変えていく。一方で、村の人狼を討伐しようと躍起になる、別の討伐官も。2つの事件が複雑に絡み合い、人狼の考え方も様々だと教えられた。人狼もまた、時代の流れの被害者か…。共存を唱えるのは無理だろうけど、上手く住み分けが出来る日は来るのかな。2017/09/03