内容説明
「この本、買っていただけませんか?」
「それってつまり―いまわたしが話した不可解さの答えがこのなかにあると?」
すみれ屋の古書スペースを担当する紙野君がお客様に本を薦めるとき、きっと何かが起こる―。
初デートの相手のつれない行動の理由も、見つからない問い合わせ本のタイトルも、恋人が別れを匂わせた原因も……すべてのヒントと答えは本のなかにある!?
心に響く大人気ミステリーシリーズ、待望の第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベイマックス
98
4作の短編集。主要登場人物は同じ、カフェのオーナーのすみれと併設する古書店主の紙野君。カフェのお客が相談事を持ち込み、話を聞いた紙野君がヒントになる本を薦める。あくまでもヒントなので、読んだ主人公のすみれは相談事回答までは導けない。でも、客の相談者は解決案を手にしている。なんだか、スッキリしない謎解き感でした。2021/05/20
優希
98
面白かったです。悩める客と本が結ぶミステリーでした。事件のヒントが紹介される本の中に秘められているので、ブックガイドとしてもミステリーとしても読める美味しい作品だと思います。出てくる料理も美味しそうでした。2018/01/09
ぶんこ
73
今回も「紙野君がお客様に本を薦めるとき何かが起こる」。個々の出来事よりも、それによって直ぐさま的確な本を選べる紙野君に脱帽。元の職場での同僚だった堺君の話が一番面白かったです。絵が苦手なので、興味津々。絵を描く時、見ている物を「言葉」でとらえて頭に描いている・・それを言葉から解放させると上手に描ける?トライしてみたくなりました。辻征夫さんの詩集も読んでみたくなりました。1巻でも杉崎恒夫さんの「パン屋のパンセ」を読みたくなって、里見さんの選ぶ詩人への興味が尽きません。次はどなたを紹介していただけるのかな。2017/06/24
yanae
72
すみれ屋の二作目。前作もよかったけど今作も期待を裏切らず♥️作中に出てくる作品が素敵かつバラエティー豊か。まさか絵の描き方の本が出てくるとは!詩の本も素敵で読んでみたくなりました。物語はお店の店員が1人増えます。が、すみれと紙野くんのじゃまをするでもなく、適度な距離感がいい。まだまだ続きを読みたい作品です!里見さんお願いします♥️ 2018/03/30
りえこ
62
続編も楽しめました。でも、流石に同じ本を3冊用意してるブックカフェはないと思うけど。食べ物も美味しそうで、通いたいです。こういうブックカフェがたくさんあると良いのに。2017/05/12