内容説明
時として哀れな者、弱者を相手にしなければならない刑事の宿命
子供に罪はないのである。母親をぱくったあと、子供はどうするんだろうなどと思っていると、だんだん根来はしめっぽい気分になってきた。こういう気持ちは、思いがけない危険を招くおそれがある。それで根来は踏みこむ気になった。待機した連中へ、三浦がその旨を知らせてまわってきた。もうあたりはすっかり暗くなり、人通りもめっきり少くなっている。(「黒い膚」より)
日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈人情篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。
*新宿女絵巻
*田舎刑事
*黒い膚
*恋のあとさき
*純情無頼
*鴉のあしあと
*新宿あっぷだうん
*新宿が殺した男
*新宿裏町小唄
*新宿雪女郎
*勇気ということ
●藤原審爾(ふじわら・しんじ)
1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。
監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい)
1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。
-
- 電子書籍
- 死に戻りの幸薄令嬢、今世では最恐ラスボ…
-
- 電子書籍
- 馬姫様と鹿王子(5) ヤングキングコミ…
-
- 電子書籍
- 異世界転生したけど、七合目モブだったの…
-
- 電子書籍
- 平賀源内の猫【分冊版】第7話 ~八百八…



