内容説明
シドニー州都警察殺人捜査課の刑事フランクとエデンは、3人の若い女性の失踪事件を調べ始める。彼女たちの共通点は、ジャッキーという男が経営する農場に滞在していたことだった。日雇いで80人ほどが働く、犯罪者や前科者のたまり場。そこでの凶悪犯罪を暴くため、エデンは変装し、おとり捜査員として閉ざされたコミュニティに潜り込み、フランクは監視チームの指揮を執ることになる。危険と隣り合わせの潜入捜査の行方は――。悪人を狩るためなら手段を選ばないエデンと、彼女の秘密を握る相棒のフランク。オーストラリア推理作家協会賞受賞作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
65
前作の「邂逅」を読んでそこそこ面白かったので、本書を読んだはずなのだが、この本については、それほどの魅力を感じない。読んでいても本に集中できない。3人の若い女性の失踪事件を調べるシドニー州都警察の刑事フランクとエデンを中心とした物語なのだが、内容が散漫で、どうも面白くない。刑事を主人公にしたシリーズは他にもたくさん存在するし、この程度のキャラではこの先恐らく読む事はないだろう。作品はひたすら長いのだが、盛り上がらないまま終わってしまったような感じだった。2017/07/24
momi
55
シリーズ第二弾!!今回はエデンがおとり捜査官になって潜入捜査をする話…。エデンが本来の自分の姿を目覚めさせるのではないかとドキドキしながら読み進めました!…が第一弾の方が衝撃と面白さがありました!このシリーズ第二弾はエデンの育ての親「ハデス」が何故ハデスと呼ばれる様になったのか!暗黒の過去が明らかにされます!2018/01/10
わたなべよしお
31
1作目は大きな可能性を感じさせる出来だったが、2作目は確かにパワーアップして、もはや実力派作家と言ってもいいほどだ。作品は、現在の事件とハデスの過去とそれにまつわる事件がカットバック的な手法で語られていくが、両方とも独立した作品として成り立つほど読ませる。いやぁ、堪能しました。2017/05/11
ほちょこ
30
シドニー州都警察殺人捜査課2作目。事件は潜入捜査をまじえ、俄然1作目よりは面白くなってきたが、いかんせん、登場人物が好きになれない。これだけ魅力のない登場人物のオンパレードもまた珍しいほど。小説って難しいわ。2018/02/23
しましまこ
27
この巻もハデス!フランクとエデンの警察小説? 違うよ、前巻からハデスの物語だよ。3人の女性失踪事件とハデスを仇とつけ狙う青年。緊迫感あるエデンの潜入捜査も、エデンをバックアップしつつもハデスの過去の事件に挑むフランクも、カットバックで語られるハデスの物語の添え物だ。路上生活してた幼い子供がいかにハデスと成り得たか、ハデスが何故エデン達を育て上げたかにも繋がり上手い!最初は強引に思えた今更な過去の事件もアボリジニの『保護』を知るとご都合主義とも言えないし、とにかく面白かったー!次巻、炎と悲鳴の夜の真実を!2017/05/09