内容説明
「医療は大都市なら安心」はもはや幻想。首都圏でも医師不足は深刻で、近い将来、巨大な「無医村」地区が発生するかもしれない。NPO法人医療ガバナンス研究所理事長の著者が、病院破綻と医療難民の実態を明らかにし、処方箋を示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
N.T
6
医療行政を変えたいという熱意は十分伝わってくる。 でもサブタイトルの「医師が「ゼロ」になる日」は本文では言及されていなかったり、行政や業界団体を「悪玉」として叩いてみたり… 徒に危機感を煽ったり敵を仕立て上げるプロパガンダ的手法を使ってでも世論を動かして日本の医療を良くしたいのだろうけど残念ながら上手く行くとは思えない。2017/06/30
河童
5
医師不足、看護師不足、理学療法士不足、既得権益を享受する方たちからの医師数抑制の要望、消費税増税を患者に転嫁できずに苦しむ病院経営。薄給で長時間労働してアルバイトまでしなきゃならない医師の現状は医療の質の低下につながるわね。びっくりしたことに、医師不足を逆手にとって医大が医師派遣で莫大な手数料をとっちゃう仕組みなどもあるそうです。いずれにしても患者の為にあるべき医療が危機に瀕している。こういった状況をもっと国民が知らなきゃいけないけど、マスコミは当てにならないよなぁ。無念でござる。2018/04/25
coldsurgeon
5
医師不足をはじめとする医療従事者の不足が、医療格差を生む。医師総数は増加していても、60歳以下の病院勤務医は足りているのだろうか、という問いかけである。10年もしないうちに医師数は過剰となるという話もあるが、本当にそうだろうか。高齢化した医師が高齢者を診療する老老医療が現に生じているし、医師不足は病院破綻を生じ、そのしわ寄せは、まず市民に向かう。2017/04/29
こたちゅう
2
「東京から」と言っているが、山手線内は大丈夫で、首都圏の病院が破綻するというのが正しい主張。新書と一緒で、キャッチーなタイトルをつけられてしまった感が否めない。筆者の過去の著書にも書いてあることが半分くらいかと思うが、それでも毎度のことながら、医療の現状についてきちんと物を言ってくれる筆者は貴重。次回作もまた読みたいと思う。2017/12/10
Noriko S
1
タイトルは衝撃的だが、内容は関東圏を含む東日本に医師や病院、コメディカルが非常に少ないという現実をデータを元に述べてある。雑誌に書かれていた内容をまとめた本。医師のバイトと東京女子医の麻酔薬の事件の関連性は違うと感じるがどうだろうか?日本の医療界が終わっている、関東圏の医療が逼迫しているというのは今回のコロナで露呈した。何においても利権ばっかりで悲しくなる。リーダーの存在、差別化、コミュニケーション力、できる人を見習っていくしかない。2021/09/10
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