内容説明
自由主義経済における事業活動の基本ルールを決める独禁法は大改正を経て様変わりした.大型企業合併の審査,談合摘発などを行う公正取引委員会の権限強化を可能にした違反制裁金の大幅アップ,司法取引的な減免制度などを最新の重要判例を紹介しながら解説する.市場のグローバル化に対応した国際標準の法制のトレンドがわかる.
目次
目 次
はじめに──公正な自由主義経済のために
序章 「独禁法の番人」公取委の仕事──私の勤務体験から
第一章 市場とルール──米国・euの動向を見る
1 競争ルールとは
2 競争法の歴史的展開
3 シカゴ学派の勝利──今日のルール
4 広域経済圏の成立
第二章 日本の独占禁止法──どう変わってきたのか
1 産業政策の優位
2 歪められた体系とルール
3 日米構造問題協議──談合体質と系列取引
4 競争政策に向けての法整備
第三章 カルテル規制と企業結合規制の今
1 三回の大改正 二〇〇五年から二〇一五年まで
2 二〇〇五年改正とカルテル規制の強化
3 建設談合への取り組み
4 国際カルテル規制の強化と域外適用の開始
5 二〇〇九年改正と事前規制としての企業結合規制の確立
6 二〇一三年改正による行政審判の廃止と大陸法系の手続法へ
第四章 解釈上の課題と現行ルール
1 行為類型ごとの単一ルールの確立
2 私的独占の禁止による単独行為規制
3 不当な取引制限の禁止による共同行為規制
4 日本固有の規制──歴史的産物としての不公正な取引方法
終章 これからの課題
重 要 語
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ヤギ郎
Francis
g.t
Haruka Fukuhara
Akiro OUED