徳間文庫<br> 北辰群盗録

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徳間文庫
北辰群盗録

  • 著者名:佐々木譲【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 徳間書店(2017/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198929268

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内容説明

五稜郭開城から五年、開拓が進みつつある北海道各地で、共和国騎兵隊を名乗る盗賊団が跋扈していた。明治政府に対して「戦争は続いている」と主張する頭目は兵頭俊作。討伐隊に元幕臣の矢島従太郎が送り込まれた。兵頭と矢島は五稜郭で闘った同志だった。原野に銃声が響く。時代の転換期に翻った共和国の旗は幻だったのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

40
幕末の箱館で榎本武揚の下で戦った同僚達。あるものは明治政府の下で働き、あるものは北海道の地で榎本の掲げた理想「北辰共和国」を捨てずに潜伏し蜂起する。和人とアイヌ、旧薩長藩士とその他の藩士の相容れない関係。さらには下野して戦った西郷隆盛など、「権力に立ち向かい、負けていく男たちの美学」の西部劇仕立ての活劇。40年以上前の映画「バニッシング・ポイント」を思い出した。さらには、義経が大陸に渡ったという伝説も脳裏をよぎる。榎本の「共和国」が実現していたら、という「もし」に想像が膨らむ。2013/11/17

MarsAttacks!

11
箱館戦争後の北海道が舞台の西部劇風な作品でした。自分には馴染みのない時代のお話だったので、時代背景や同時の北海道情景など案外面白く、物語の着眼点、展開の仕方も楽しく読むことができました。物語の長さの割には、少しあっさりした感がありちょっと物足りない。2014/05/22

さっと

8
戊辰戦争終結(五稜郭開城)から5年、北海道開拓の本府として拓かれつつある札幌周辺で「共和国騎兵隊」を名乗る武装集団があらわれる。彼らの頭領は兵藤俊作、蝦夷共和国(榎本軍)で一兵隊を率いた脱走兵。一方、騎兵隊の強奪、狼藉に苦慮する開拓使は討伐隊を組織し相談役として兵藤と同じく榎本軍の一員だった矢島従太郎を招く。かつての同志がそれぞれの立場で、再び北の大地で対峙する。開拓使、お雇い外国人、ロシア・樺太、新政府軍(薩長軍)など、五稜郭降伏直後のふたりだけの逃亡劇の前作『五稜郭残党伝』よりもスケールアップ著しい。2021/05/08

HoneyBear

6
五稜郭残党伝と比べると今ひとつ。佐々木譲作品には期待しすぎているのかも。

Schunag

5
いわばロバート・ライアン視点による《ワイルドバンチ》。かつての盟友を狩る側になった男の屈折した倫理観が男泣きを起爆します。ガトリング銃も広場の縛り首も二挺拳銃の美女も、必要なものは全部そろっています。脇役ではワーフィールド氏が素晴らしい。2011/04/22

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