角川文庫<br> 新訳 ジキル博士とハイド氏

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角川文庫
新訳 ジキル博士とハイド氏

  • 著者名:スティーヴンソン【著者】/田内志文【訳】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • KADOKAWA(2017/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 120pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041023259

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内容説明

ロンドンに住むジキル博士の家に、ある時からハイドという男が出入りしている。彼の評判はすこぶる悪い。心配になった親友のアタスンがジキルの様子を窺いに行くと……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

77
ジキルとハイドと言えば…と代名詞になるほど有名な本作。ロンドンの古めかしい街並みの描写にハイドの得体の知れなさや気分の悪い雰囲気がぴったりです。人間というものは必ず善悪併せ持っているもので、普通は常識の範囲に収まっています。でもどこかでそのふり幅が狂ってしまったら…。前半は弁護士アタスンが見たままのことが語られますが、後半は残された手紙の内容で、想像を超えるジキルの葛藤が伝わってきて驚かされます。まるで覚醒剤を知ってしまった男のよう…。時代は変わってもこの話は寓話として役割を果たしていくのかもしれません。2019/11/12

絹恵

39
(装画・佳嶋さんから)探さないでほしい、見つけてほしくないところが悪の部分なのだとしたら、気づかれにくいところが善なのかもしれません。しかし偶然に悪は生まれ、不自然な善もあります。消しきれない悪と棄てきれない善の狭間で、貴方はだれ?と問うことは、私はだれ?と問うていることも知らずに、完璧な異常と半端な正常がHIDE-AND-SEEK. 2017/05/13

アンナ

10
有名どころだが、初読。慣用句的な使い方をされているので ミステリーの結末は何となく推察できていたけれど、そこに至るまでの内情とか、細々とした設定は新鮮な思いで読めた。舞台がイギリス・ロンドンであったり、あの設定であったり、「これまさか、『名探偵コナン』のアレの元では?」と思う所もあって、そういった意味でも古典作品を嗜む面白さを再認識した。個人的には、主語の省かれる文章の書き方や、抽象的表現、宗教的描写に勉強不足もあって混乱しかけた。このページ数で助かった~。情けなし。2023/07/30

hikarunoir

10
夢からの着想故、共に女人禁制寮生活で教育された同時代作家の「ドリアン・グレイの肖像」と対に無意識の性抑圧が激しく反映され読み取れ、辛かった。2021/03/04

冬野

9
超有名作品初読み。映画か何かの映像を断片的に見た時はパニックムービー的な印象だったが、原作は雰囲気が異なり人間心理に重点が置かれている。ジキルの友人目線で綴られる部分は不穏さが徐々に増し、ジキル自身の手記では葛藤しつつ悪に引き寄せられる心情が恐ろしいほどリアルに描かれる。頁数は少ないものの長く読み継がれるのも納得の印象深さだった。タイトルはもちろんジキル=ハイドというのも知っていたが(ご存じない方がいらしたらごめんなさい)こんな内容だったのか!と新鮮に感じ、解説を読んでそういう話だったの!?と二度驚いた。2025/04/11

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