角川文庫<br> 優しき共犯者

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角川文庫
優しき共犯者

  • 著者名:大門剛明【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • KADOKAWA(2017/04発売)
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  • ISBN:9784041021699

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内容説明

父から継いだ製鎖工場で女社長を務める翔子は、倒産した製鉄所の連帯保証債務を押し付けられ、自己破産の危機に追い込まれていた。翔子に想いを寄せるドロ焼き屋の店主・鳴川は金策に走るが、債権者の長山には相手にもされない。その矢先、長山が死体となって発見された。捜査に乗り出した刑事・池内は、殺人犯の他に死体を遺棄した共犯者がいると直感するが――。情の鎖がすべてを繋ぐ、社会派ミステリの旗手による傑作長編。

※本書は二〇一一年七月に小社から刊行された単行本『共同正犯』を、加筆・修正のうえ改題し文庫化したものが底本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

173
「重いテーマの社会派」が大門さんの表の顔とすれば、裏の顔とでもいう内容…人情家の居酒屋店主・鳴川と現代っ子ぽい若手刑事・池内の二人の視点で、姫路の製鎖工場での殺人事件が語られる…犯人探しや動機で展開するミステリはそれなりだが、人物の魅力で読ませる人情物語。鳴川の人の好さや恋愛下手さは応援したくなるし、脇役の刑事・岩田の鋭さや、バイト・萌の天真爛漫さが楽しめた。テーマである連帯保証人制度への提言がぼやけてしまった印象なのとヒロイン・翔子の心情が足りないのが残念。それにしても姫路名物?「どろ焼」を食べた~い!2019/05/17

yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん

77
話が二転三転して読みにくかった。親の会社を継いだ美しき女性・翔子の債務ために何故そこまで?と思い、「?」マークがチラチラ頭の中に点灯していた。連帯保証人の責務の重さをテーマに人情も組み入れている。雪冤が良かっただけにこれはちょっと違うかなと思った。姫路市が舞台で姫路が鎖の製造量日本一というのは知らなかった。2022/12/09

アッシュ姉

69
著者五冊目。『共同正犯』からの改題。いつも意外な展開で楽しませてくれる大門さん。今回は伏線がとても分かりやすく、早々に真相分かったぞ!うほほ!と得意になっていたら、まったく当たっていなかった。うそーん。迷探偵しょんぼり。大門先生に完敗。2019/11/06

はつばあば

65
お金を借りるにあたり泣きついて連帯保証人になってもらったのに、自分だけ破産宣告をして・・。連帯保証人になった人は何とかして返そうと努力してもにっちもさっちもいかなくて・・と云う連帯保証人制度がもたらす弊害がお話。なのですが居酒屋利庵の雰囲気が最高!。この中の登場人物達はとびっきりのお人好しさんで、人情とか絆が犯人を霞ませる。こういう人情物に連帯保証人が及ぼす波乱。どっちつかずのような内容でも、ちょっと息が抜けるところが面白いです。過去を償うには善人になるしかない・・のかも2019/03/27

Take@磨穿鉄靴

62
「レアケース」に続き、意図せず大門氏の本。こちらの方が好み。楽しめた。連帯保証債務を中心にいろんな人達の思い行動が繰り広げられる。とにかく翔子が皆から愛され過ぎ。もちろん良い意味で。人情の鎖。どこかで綻びが出るのでは無いかとヒヤヒヤしながら応援してたけど考えられる最高の着地点を迎えられた。スマートではなくても誰かを想い動くこと、尊いなと思った。いつか鳴やんの「どろ焼き」食べてみたいな。★★★★☆2019/06/08

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